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永住権

仕事場での濱田さん

今回ご紹介するパワーママは、富山で無農薬・低農薬のお米を育てているコメ農家の濱田さんです。

仕事場での濱田さん

仕事場での濱田さん

プロフィール

・氏名:濱田 律子(はまだ りつこ)
・会社名:濱田ファーム
・役職名:なし
・職種:農作業・事務・経理・営業・情報発信
・簡単な経歴:千葉県の農業とは無縁のサラリーマン家庭で育ち、大学卒業後カナダへ。
10年間現地の旅行会社で働き永住権を取得後、現地で出会った今の主人が脱サラをして、新規就農で米農家を目指すと宣言、彼の夢を支える為カナダを離れ、富山県黒部市で就農。10haの田んぼでコシヒカリ・黒米・イタリア米を作付け、ほぼ全量を個人のお客様へ直売している。

・居住地:富山県黒部市
・ご自身の年齢 :45歳・1972年生まれ
・お子様の年齢 :10歳・2008年生まれ

現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。

農作業は春の育苗(田植え用の苗を育てる作業)のみで、他はほぼ事務所で、お客様からのご注文やお問い合わせの対応をしたり、全国のお客様への発送作業をしています。
また、日々の農作業の様子をブログ(http://www.hamadafarm.com/masterblog/)やfacebookページ(https://www.facebook.com/tanbomaster/)で毎日発信しています。どんな農家が、どういう場所で、どんな思いでお米を作っているのかをお伝えする事で、お客様に我が家のお米をより美味しいと思っていただけたり、また私たちのファンになってもらえたらという気持ちからです。
また農産物検査員の国家資格を取得、自らお米の等級検査をしています。
さらに米食味鑑定士(お米ソムリエ)の資格も取得、お米の美味しさをたくさんのお客様に知っていただきたいと思っています。
東京のマルシェには2010年から出店、六本木ヒルズマルシェや青山ファーマーズマーケット等で、お客様との交流を楽しんでいます。

平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。

6時 起床→朝ごはん(旦那さんが用意)

7時 子供を学校へ送り出し
8時 仕事スタート(メールチェック・ブログの更新)
12時 お昼ごはん
13時 お米の発送
16時 娘とおやつ
17時 夜ごはん準備
18時 夜ごはん
19時 ピアノ
20時 お風呂
21時 娘と一緒にベッドへ、読書タイム
22時 就寝

 

濱田さん家族

濱田さん家族



出産して、何が一番変わりましたか?

時間の使い方。
常に効率のいい動き方を考えて無駄がないようにしています。
テレビを見る時間は、ほぼなくなりました!

ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。

日本では、赤ちゃんがまず初めて食べるのはお米という事が多いと思います。
自ら育てたお米を我が娘にも食べさせるという事は、米農家ならではの幸せでした。

育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?

自営業なので産休も育休もありません。仕事量も産前・産後と全く変わらない状態で、出産して突然の赤ちゃんとの生活は本当に大変でした。頼れる親も近くにはいなかったので、夫婦2人で、それこそがむしゃらに育児と仕事をしました。

 

濱田さん&娘さん

濱田さん&娘さん

それをどうやって解決していますか?

夫と常に連携して、計画・実行・報告・改善しています。

育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?

育児では忙しい日々の中でも必ずギュッと抱きしめる時間を取る事、しっかり娘の目を見て話しを聞く事を心がけています。仕事は真面目に地道にコツコツとをモットーにしています。

カナダで永住権まで取得したのにも関わらず、知らない土地で農家に転身した理由を教えてください。

カナダでは外国人として生活していたので、英語の問題(日常会話は問題なかったけれど、例えば弁護士さんとのやり取りなどになると、もうお手上げ!)や年老いていく両親の心配、何より常にステイタス(ビザの更新)の不安がつきまとっていました。
そんなストレスが全くないと思えた日本での生活は、日本人の自分にはとても魅力的で、ちょっと逃げた部分があるかもしれません。この辺で自分の人生の流れを変えたいなとも思いました。旅行業界から農業界へ、全く業種が違う事も面白そう!と思えました。

本業の農業の他、地域コミュニティでも精力的に関わって、活動していらっしゃいます。元々富山は知らない土地だったと思いますが、その中で活き活きと暮らしている原動力を教えてください。

長い海外生活から日本に帰ってきて生活してみると、日本の素晴らしさ(気候・旬の食べ物・サービス・国民性・方言などなど)には驚くばかりでしたが、日本とひとくくりで考えず、地方それぞれの個性を非常に強く感じる事が多く、その魅力にどっぷりはまっています。
富山での生活ももう13年近くになるのに、未だにこんな所にこんな素敵な場所が!と行ってみたい所がたくさんありますし、何より、魅力的で精力的に富山での暮らしを楽しんでいる人が多くて、そういう人に出会う機会がとにかく楽しいんです。それが富山での生活を楽しんでいる、大きな原動力かもしれません。

 

今後、農業を通して、どうしていきたいと考えていますか?

大きな考えや目標はありません。
マルシェでも、果物や野菜と違ってお米は全く見向きもされません。それでも日本人の主食
です。地味なお米を地道に作り続けて、それが人々の日々の根底にあるという事。それを誇りに思ってこの先も長くお米を作り続けたいと思っています。
と言いつつ、
大好きなハワイへ移住して、海を眺めつつアロハ米という名前でお米でも作ろうかなと、楽天的に妄想していたりもします(笑)。

 

今後の目標やプランを教えて下さい!

早く娘には家を出て行ってもらい(笑)、自分の生活を楽しみたいと思います。もっともっと本も読みたいし映画も見たいし音楽も聴きたい。飲んで食べて遊んで旅して。
この考え方は個人を尊重する欧米型かもしれませんが、うちの親もそういう生活スタイルでした。だからこそ今でも離れて暮らす親とは仲良しで、よくご飯を食べ一緒に旅に出ています。
限られた人生、思いっきり謳歌したいです!

最後に、メッセージをお願いします。

仕事も子育ても大変で逃げ出したい事もいっぱいですが、それでも自分の人生が大きく広がり豊かになりました。全てのチャンスに感謝です。

インタビュー by 清水美央

2018年6月19日 0 comment
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