Home Tags Posts tagged with "江崎グリコ株式会社"
Tag

江崎グリコ株式会社

水越由利子さん
水越由利子さん

水越由利子さん

プロフィール

・氏名:水越 由利子

・会社名:江崎グリコ株式会社

・役職名:ブランドマネージャー

・職種:ベビー・育児・果汁・清涼飲料マーケティング部

・簡単な経歴: 1999年に江崎グリコ入社後、マーケティング部門にてアイスクリームの新商品開発などを担当しながら大学院に通い、MBAを取得。2011年に営業部門へ異動希望を出し、コンビニ大手の担当を経験。2016年にマーケティング部へ戻り、現在、ベビー・育児・果汁・清涼飲料

マーケティング部で、育児用ミルクや幼児食などのブランドマネージャーを務める。

・居住地:東京

・ご自身の年齢 :45歳、1975年生まれ

・お子様の年齢 :11歳、2009年生まれ

現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。

<仕事の内容>

現在、ベビー・育児・果汁・清涼飲料マーケティング部で、育児用ミルクや幼児食などのブランドマネージャーをしています。2016年に発生した熊本地震の際、海外から救援物資として乳児用液体ミルクが寄せられたことをきっかけに、災害時でも安全性・利便性の高い「乳児用液体ミルク」の存在を知り、「災害の多い日本で、災害弱者となる赤ちゃんを救いたい」と、「乳児用液体ミルク」開発プロジェクトを立ち上げました。地道に社内での調整や開発を進め、20193月に日本初となる乳児用液体ミルク「アイクレオ 赤ちゃんミルク」を発売しました。
・「アイクレオ 赤ちゃんミルク」紹介サイト:https://www.icreo.jp/products/akachan-milk/

また、江崎グリコでは、乳児用液体ミルクの他、妊娠期から2歳までの1000日間をパパやママ達がみんなと協力してCo育て(こそだて)できるようサポートするアプリ「こぺ」(無料)や、妊娠期からパートナーと一緒にワークショップ形式でコミュニケーションのコツを学べるオンラインセミナー「Co育てプログラム」(無料)など、子どもの心身の健康をサポートするための様々な商品・サービスの提供を行っています。

・江崎グリコ「Co育てPROJECT」紹介サイト:https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/

<ワークスタイル>

テレワーク中心のフルタイム勤務で、フレックス勤務などの柔軟に働ける制度を活用して働いています。江崎グリコでは、(多様な人財が活躍できる組織風土づくりの一環として)コロナ以前から 6 割以上の従業員がテレワークを活用しており、現在はコロナ感染予防対策で約 8 割が在宅勤務を実施しています。

平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。

5:00 起床

6:00 娘と一緒に野球の練習(私にとって息抜きできる時間の1つ)

7:00 朝食、身支度

8:00 スケジュール&メールチェック(テレワーク)

9:00 部内の週次MT

10:00 ビジネスプランについての上長報告

15:00 売上進捗に関する営業部門との打ち合わせ

16:00 新企画のマーケティングプランについてチームメンバーと打ち合わせ

18:00 終業

19:00 夕食準備

20:00 塾のお迎え、夕食

21:00 娘と共に就寝

 

娘さんの所属する野球チームの練習試合にて

娘さんの所属する野球チームの練習試合にて

出産して、何が一番変わりましたか?

一番大きく変わったことは、何を第一優先にするかということ。旦那と2人で過ごしていた頃はが独立していた部分もありましたが、娘の出産を機に家族という単位ができ、家族を第一に考えるようになりました。

また、優先順位が変わったことで、仕事のやり方も変わりました。家族と少しでも長い時間を過ごすため、「したほうがいい仕事」と「しなくていい仕事」の取捨選択を行うなど、より効率的な業務を心掛けるようになったと思います。

ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。

「お母さんは江崎グリコに勤めているんだよ」と友達にも自慢するほど、私の働く姿を娘が誇らしく思ってくれていることです。在宅での勤務時間が増え、頭をかかえたり、冷や汗をかいたりしているところも娘に見られていますが、そこも含めて働く姿を認めてくれているのはとても嬉しく思います。お菓子を買う際、娘は必ずグリコの商品を買うんですよ(笑)

大切にしている娘さんからの手紙

大切にしている娘さんからの手紙

育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?

仕事をしていると難しいのは、晩ご飯を作ること。どうしても忙しい時期は、子どもにちゃんとご飯を作れず、外食に行く機会も多くなるので以前は罪悪感がありました。

ただ、私が無理して夕飯を作ることが家族みんなのハッピーにつながるか、といえば必ずしもそうではないとも思っています。というのも、仕事が終わった後、私がバタバタしながら食事の準備をすることで、家族で笑って過ごす時間が減ってしまうだけでなく、家族の夕食の時間自体が遅くなり、さらには子どもの寝る時間まで遅くなってしまうからです。

それをどうやって解決していますか?

忙しいときは、外食をしたり、レトルトや冷凍食品を使用したりと外部のリソースを活用するようにしています。子どもに出す食事は手作りでなくてはだめ、赤ちゃんに授乳するのはママじゃないとだめ、といった子育ては、パパやママ達をがんじがらめにしてしまいます。
せっかく子どもが生まれてきてくれたのだから、もっと楽しくハッピーに子育てをした方がよいと考えているので、頼れるものがあるならば積極的に頼っていくというのが私のやり方です。現在、仕事では「アイクレオ」の他、「1歳からの幼児食」にも携わっていますが、この仕事をここまで一生懸命頑張ってくることができたのはこういった想いもあるからです。「1歳からの幼児食」では、毎日の食事に安心して使っていただけるように、一度に12種類の野菜を摂ることができる他、着色料・香料・化学調味料・保存料も不使用にしています。

1歳からの幼児食」:https://www.glico.com/jp/product/babyfood/yojishoku/

育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?

【仕事】

企業にいると企業側の視点に偏ってしまいがちですが、相手はお客様なので、お客様視点を持つことを常に意識しています。お客様が本当に必要としているのだろうか、お客様の課題を解決しているだろうかと問いかけるようにしています。

【育児】

家族みんながハッピーであること、これに尽きます。

「乳児用液体ミルク」の商品開発に取り組むきっかけとなったエピソードを教えてください。

熊本地震の際、避難所生活のストレスで母乳が出づらく、また、ミルクを調乳しようにも清潔なお湯が用意できないといったママや赤ちゃんの様子を報じるニュースを目にしました。私も東日本大震災のとき、娘がまだ1歳になったばかりだったため、小さい子どもがいる中で災害に合う大変さが手に取るように分かりました。そんな時、フィンランドから支援物資として届いた乳児用液体ミルクを見て「これだ!」と思ったのです。日本製のものがあれば、より安心してパパママ達に使ってもらえると考え、開発に取り組みました。

また、私は娘が5か月の時に復職したのですが、仕事をしながら夜中の12時にミルクを作るのが辛かったという経験も理由の一つです。眠たさや疲労感から、夜中にミルクを作る際、熱いお湯でやけどしそうになったり、粉ミルクを散らかしたりすることもしょっちゅうで、こういった思いをするママを少しでも減らしたいと思っています。

商品開発にあたり苦労したのはどのような点ですか。

これまで日本に存在しないものを開発するには、大きな壁がいくつも立ちはだかっていました。1つ目の壁は法律を作ること。日本で「液体ミルク」を製造・販売するには法令改正が必要だったため、各省庁へ何度も通い「乳児用液体ミルク」の必要性を話しました。話す際に特に伝えたのが、災害時における必要性、そして普段の授乳の大変さや世間のパパやママ達の大変さです。苦労した分、「乳児用液体ミルク」は子育てを変えるポテンシャルを持つと認めてもらえた時は、とても感慨深かったです。

2つ目の壁は、紙パックでありながら常温で6か月の賞味期限を持たせ、かつ赤ちゃんの繊細な体に必要な分だけの栄養成分を配合した商品設計にすることです。試作品を作っては、何度もやり直し、約3年かけてようやく製品化することができました。それでも紙パックにこだわったのは、缶に入った粉ミルクよりも持ち運びやすく、かつ紙であれば外出時でも災害時でも捨てやすいからです。赤ちゃんの体と心を想うだけでなく、ミルクを用意するパパやママ達の日常的な使いやすさにもこだわりました。

お子さんを持つご家族にとっての「乳児用液体ミルク」のメリットは何ですか。

1番のメリットは、授乳がママだけでなく誰でも簡単にできること。赤ちゃんが生まれることは本当に奇跡です。近年、ワンオペ育児や産後鬱といった言葉をよく耳にしますが、お子さんの誕生の奇跡をみんなで喜び、誰もが楽しんで子育てできる環境をつくりたいと考えています。そして、「乳児用液体ミルク」は、それを叶える一つのツール。パパやおじいちゃん・おばあちゃんからの授乳を通して、ママの負担を軽減するだけでなく、それぞれが赤ちゃんとの関係を深めることができ、また赤ちゃんの発達や教育にも良い影響があるという専門家の声もあります。

「乳児用液体ミルク」の課題について、お聞かせください。

「乳児用液体ミルク」は、赤ちゃんが1歳になるとを卒業し、また新しいユーザーが入ってくることになります。乳児用品全般に言えることですが、永遠に愛用者がいるわけではないので、新しくパパママになった人たちに、この商品をどう使うのか、そして使うことでどう子育てが変化するのかというのを都度伝えていかなければならないのが課題です。

そこで、江崎グリコは去年からオンライン上で「母乳とミルクのお話会」というものを定期的に開催しております。液体ミルクの話だけでなく、「ミルクの作り方が分からない」「母乳が足りているのか分からない」といった、授乳に関してママやパパが分からないことを解決し、ご家族のハッピーな育児を少しでも支えられたらと考えています。

母乳とミルクのお話会:https://with.glico.com/icreoonlineseminar/

液体ミルクに関するメディア向け説明会

液体ミルクに関するメディア向け説明会

今後の目標やプランを教えて下さい!

「乳児用液体ミルク」の価値をより多くの人に知ってもらうというのが今後の目標です。「アイクレオ」では母乳の成分を徹底的に研究し、栄養バランスだけでなく、
味・色・香り、体への優しさまで母乳を目指した商品づくりを行っています。どこにも負けないという自負があるからこそ、存在に気付いてもらいたいと思っています。
また、プライベートでいうと、娘の入っている野球チームが春・夏・秋大会で勝つことですね(笑)

 

最後に、メッセージをお願いします。

育休明けすぐに働くお母さんもいらっしゃると思いますが、「こうしなきゃ」、「ああしなきゃ」と思いこまないことをおすすめします。何が一番大切かを考え、外部のリソースにどんどん頼りましょう。せっかくの子育てなので、楽しくハッピーに!そしてその際は、ぜひ江崎グリコの「アイクレオ」や「幼児食」もリソースの一つとして活用してみてください。

2021年3月16日 0 comment
3 Facebook Twitter Google + Pinterest