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杉下さんとパパドリル
杉下さんとパパドリル

杉下さんと料理パパドリル

プロフィール

・氏名:杉下春子(すぎしたはるこ )
・会社名:株式会社プレジデント社
・部署名:dancyu企画事業部
・職種:編集職
・簡単な経歴:
慶應義塾大学卒業後、旅行代理店へ。5年勤務の後、編集職の夢を捨てきれず、旅行読売出版社にバイトとして勤務、のちに正社員として登用される。2005年、現在の会社へ転職。在籍13年目。
・居住地:神奈川県
・ご自身の年齢 :45歳(1973年生まれ)
・お子様の年齢 :10歳、7歳
・ワークスタイル:フルタイム

 

現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。

dancyu(ダンチュウ)という食の専門月刊誌に付随する、オリジナル別冊をつくっています。料理レシピ本がほとんどです。dancyuは男性読者が多い雑誌なので、私たちもチャーハンやカレーなど男性が好みそうなテーマを中心に扱っていますが、いま流行りの糖質制限(ロカボ)をどこよりも早く紹介したのは弊社ですし、最近では毎日家族に料理をつくる女性に向けた「四季dancyu」シリーズなど、多岐に展開しています。
dancyuムックシリーズ:https://presidentstore.jp/books/products/list.php?category_id=88

 

平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。

5:30~6:30 起床
7:00息子たち起床
朝ごはんを食べさせながら、並行して身支度、夕飯の下ごしらえ。掃除機をかけて出勤。電車の中ではスマートフォンからメールの返信、買い物や調べものなど家の雑事。
9:30~17:30 出勤
打ち合わせや撮影などがあると、直行直帰。遅くなる日は前もって予定しておいて、夕飯づくりから実家の母に依頼。
18:30~19:00 帰宅、夕飯づくり
次男と一緒に帰宅し、塾や習い事に行っている長男を待つ。
20:00 夕食。疲れたときは潔く外食(週1回程度)。
21:00 お風呂、宿題等
22:00 子どもと一緒に就寝。たまに洗濯など。

 

出産して、何が一番変わりましたか?

いい加減になりました(笑)。それまでも大雑把な性格ではあったのですが、神経質な面もあり、仕事はさっさと進めたいと思っていましたけれど、いまは終わりよければすべてよしと思っています。ただ、子どもが小さいうちは特別でしたね。特に、次男出産復帰直後は急呼び出しも多かったので、「明日は何かあったら子どもを見てくれる人がいるかな、もしくは最悪私がいなくても仕事に支障はないかな」と、確認してから帰宅しました。当時はプレジデントという経済誌の編集部にいましたが、毎日時間に追われてトイレに行くのも何か席を立つついでまで我慢しよう、と思った記憶があります。

杉下さん家族

杉下さん家族

ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。

仕事をしているママだからこそ、ママが仕事をしているからこそ、という具体的なエピソードは正直、浮かびません。ただ単純に、両方がある自分は幸せですよね。
「私、頑張ってる!」と自画自賛しながらビール飲むことはHappyかも?

育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?

編集者にとってママであることはデメリットもあります。プラスの部分もありますが、多くの人に会って交流するなど、色々な新しい情報を得るチャンスが少ないのは否めません。歯がゆい部分です。また、時折、物理的に仕事のキャパシティを超えそうだ、と思うと、精神的にもキャパシティを超えてしまい、子どもにイライラすることが多くなります。反省して夜中に目が覚めたりしますが、後の祭りです。

それをどうやって解決していますか?

ママとしての経験や周りにいる人の声を仕事に生かすしかないと思っています。幸い私の仕事は日々の生活に即した「食べ物」がテーマなので、週末にママ友パパ友に会った時にも情報をもらいます。いまはさまざまな食生活のご家庭があって、面白いと思うと同時に多数に受け入れられるものをつくる難しさを感じます。平日も日中、積極的に人に会うようにしています。
子どもにイライラした後は、反省して、子どもに謝るようにしています

 

育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?

新しいことに挑戦したいです。
仕事では、ベーシックな業務をこなした上で、ですが、毎年1冊は「なにこれ?」と言われるような本をつくりたいと思っています。直近では、ママ会でのパパへの意見(怒りの声)を結集した「料理パパドリル」という本をつくりました。ママが外出するときって大抵子ども連れか、もしくはママが料理をつくってから出かけますよね。「週末の昼ごはんくらいは、つくらずに出かけさせてよ!」がテーマです。詳しくは後述します。
育児では、子どもがサッカーを始めたとき、ママサッカーを始めました。週末、一緒にグラウンドにいってボールを蹴っています。たまにママの試合もあって楽しいです。老後の趣味にと思って、昨年、空手も始めました。子どもに言ったら「はあ?お母さん何してんの」っていって大笑いされました。週末はほとんどそんな感じで、バタバタと楽しんでいます。

ただ、最近は疲れると体に残るので、できるだけ自分の中にも余力を残すこともと意識しています。

 

杉下さん

杉下さん

編集者というお仕事が育児にいきたことはありますか?またその逆もあれば教えてください。

編集者の仕事が育児にいきているか
なかなか自分の育児に落としこめていません。ただ、うちの息子は2人とも料理には興味があるようで、うっすらと私の影響は受けているのかなと思います。料理好き男子になってほしいです。
育児が編集者の仕事にいきているか
ママとしての経験、周りのママとの会話から記事や本をつくります。
例えば、お子さんがいる家はレストランに行きづらいから、互いの家に集まる機会が多いですよね。私も週末はしょっちゅう行き来していますが、日本中でそういったやりとりがあるはずだと思い、週末家飲みをするときにお薦めの料理レシピを紹介する記事をつくっています。近々では、6月5日発売「四季dancyu 夏の食卓。」内に掲載。人気の料理研究家さんやお店のシェフに、自分が家飲みするときにつくる料理を紹介してもらっています。私も、大体ここから選んでつくって誰かの家へ乗り込みます。

共働き家族に参考になる書籍・雑誌などがありましたら、ぜひ教えてください。

先ほどの「料理パパドリル」です!
ママ友と飲んでいると必ず話題(論争)になる、夫婦間の家事分担問題。ママにとっても負担が大きいので、料理をするしないでパパの評価が大きく変わります。そこで、「まるで料理をしないパパになんとか料理させよう!」とつくったのが「料理パパドリル」です。
https://presidentstore.jp/books/products/detail.php?product_id=3203
紹介しているのは焼きそば、チャーハンといった1皿簡潔、シンプルなものばかりです。
1カ月間、週末の昼ご飯をパパがつくれるようになって欲しい、との願いから9品紹介しています。「そんな簡単なものならつくれるよ」と思うような料理も入っていますが、徐々に難易度が上がります。それに、今までつくっていた料理もレシピどおりにつくったら絶対おいしくなりますよ!

ドリルっぽく穴埋め問題があったり、食べた家族が感想を書きこむ通信簿欄もあります。小さいお子さんなら、パパがつくった焼きそばを絵で書いてもらいます。字が書けるお子さんなら文字で感想を。帰ってきたママからのコメント欄もありますので、パパの料理記録、子どもの成長記録、家族のコミュニケーションツールとして使ってもらいたいです。

ちなみに弊社の某販売部員(息子3歳)は「ボクがつくった焼きそばを絵に描いてもらって、反抗期がきて息子にかわいげがなくなったらそれを眺めて思い出を楽しむんだ」と言っていました。ご参考に……。
ママからの父の日のプレゼントに最適ですので、ぜひご活用ください!

今後の目標やプランを教えて下さい!

仕事では、「パパドリル」のように、参加型のレシピ本をもう少しブラッシュアップしてつくってみたいと思います。最近はレシピだけならネットで十分、という方も増えていると思うので、紙媒体として別の形を模索してみたいです。
ママとしては、子どもが小さいうちにたくさん旅行したいです。毎年、スキーやキャンプは行っているのですが、海外にも積極的に出ます。年始に台湾に行ったらとても楽しそうだったので、夏にはタイに行こうと画策中です。

最後に、メッセージをお願いします。

うちは2人とも男子で、毎日それこそ青天の霹靂、という事件が起こります。
昨日もお恥ずかしながら次男がお友達に手を出したと学校から電話が来ました。先方にお詫びの電話をすると「うちの子はなんとも思っていないのだけれど、悪いことだときちんとわかってもらって、長く友達でいてほしいのであえて報告した」というようなことを言われました。大変ありがたいと思っています。母親としても不完全ですし、子どもがきちんと成長しているか不安になることもありますが、周りに助けられて、少しずつお互い成長していると信じます。凹んだり幸せな気分になったり、子どもがいるとよりアップダウンが激しい人生ですが(特に男の子!!)、子育てには終わりがありますから、その日まで子育ても仕事も楽しみたいです。

インタビューby 清水美央

2018年6月8日 0 comment
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