皆さんこんにちは!
今日は去る7月19日に開催されたパワーママプロジェクトのキックオフイベントにて開催した
第1回公開インタビューの模様をレポートしたいと思います。
今回の公開インタビューにご協力いただいたのは、吉田采都子さんと高村奈津子さん。
お二人の笑いあり発見ありのインタビュー内容は来場して下さった皆様からも大好評でした。
それではどうぞご覧ください。
プロフィール
吉田采都子さん
・会社名 Birthday Bank
・職種 執行役員 PR担当
・経歴
新東京リクルート企画 営業アシスタント ⇒ クリニークラボラトリーズ教育担当(半年で退職) ⇒
リクルートスタッフィング ⇒ EURODECOR インポートランジェリーバイヤー 出産後退職 ⇒
ガスト早朝アルバイト ⇒㈱リクルートエリアコミュニケータ(ママさん部隊の営業職)⇒
リクルート ホットペッパー街の生活情報G ⇒ Birthdaybank執行役員
・お住まい 東京都 主人は生粋の江戸っ子です。
・ご自身の年齢 46歳
・お子様の年齢 息子17歳、娘7歳
・ワークスタイル フルタイム
高村奈津子さん
・会社名:株志会社オプト
・職種:インターネット広告メディア企画開発
・経歴:新卒で現職に就職。営業→プロダクトセールス→メディア企画開発
・居住地:東京都
・ご自身の年齢:32歳
・お子様の年齢:1歳10ヶ月の男の子と、第二子妊娠中(10月出産予定)
・ワークスタイル:正社員
高村さんの詳しいインタビュー記事はこちら↓
『20代部長職からの妊娠「若いうちからどんどん経験を積み、選択肢を増やす!」
ネット広告パワーママ | 高村奈津子』
―本日は特に吉田さん、高村さんお2人に
共通するポイントについてお話を伺っていきたいと思います。
まず、お2人とも仕事が大好きな方なので、
産休・育休の時に仕事がしたくてたまらなかったのではないでしょうか?
そういったときはどのように心の整理をつけていたのでしょうか?
吉田
まず、1人目の時はもう本当に諦めたというか。
16年前のことで身近にワーキングママのロールモデルの存在がいなかったのです。
ちょうど当時インポートランジェリーのバイヤーをしていまして1か月の間にヨーロッパに行ったり
ニューヨークに行ったりするような生活をしていたのですが、
それを中断させられたような形で、自分でも呆然、といった感じでした。
それで、とりあえず長男の嫁だし下町のカチンコチンのおうちにお嫁に行ったものですので、
「とにかく家に入りましょうよ!」みたいな感じで進んでしまい…。
その頃の「ワンダーブラ」という谷間をグラマラスに寄せるランジェリーを
フランスの本社と契約しソニープラザ全店で展開して大ヒット、
「いよいよこれからだ!」っていう時に、もう夢半ばで夢破れて家に入る…みたいな感じだったんですよね。
なので本当にちょっと涙、涙でしたね。今後私は仕事に復帰できるのか。。。できないかもしれないなあと。
キャリアをつなげられる人脈も作らぬままに本当に途絶えてしまった、という気持ちでいっぱいでした。
子どもを出産して、確かに本当にかわいくて産んでよかったな、と思う反面、
「あんなにヨーロッパとかニューヨークとか行っていた私が、
こんな片田舎でベビーカーを押してるんだ…」というジレンマに駆られました。
だから長男の時は本当に有意義な産休・主婦時代というのを過ごせなくて悶々としていました。
なので、2人目の時はとにかく必要とされる人材として確立すること。
No.1トップセールスになるというところと、産むからには先のキャリアを作って休み、
すぐに戻って期待される人間になるとう事を意識していました。
このように意識を変えて2人目を生んだので、そこは長男の時の反省を経てうまいこと復帰ができたかな、と思っています。
ちょっとあまりいい話じゃなくて恐縮ですが(笑)
高村
私はベンチャーに入社したので、本当に寝る暇もないくらい働いていた生活からいきなり休みに入ったんです。
望んだ妊娠ではありましたが、約1年の育休中はほとんど焦っていたなって今振り返ると感じています。
時間を無駄にしているというか、生産性のない時期を過ごしているような気がしてしまって。
本当にもがいて毎日カレンダーに予定を入れて、それも児童館に行くとかいうような予定なんですけど(笑)
今日はここの児童館、今日はちょっと離れた15分歩く児童館に行こうとかっていう感じにして
がむしゃらにやったりしていました。
あとは離乳食が始まるのをきっかけに食育アドバイザーの通信講座を受講してみたり、
ベビーカーを押しながらランニングしてみて有り余るパワーを発散してみたり、
その一方で無理しすぎちゃってランニングした次の日には寝込んじゃったりとか(笑)
といったような日々が結構ありました。
あとは主婦力をつけようと思ってエクセルで家計簿をつけて支出の割合を円グラフにしてみたりして
―まぁそこからは何も得られなかったんですけど(笑)。
そんなことをしながら早く戻りたい早く戻りたいって思って(職場に)戻ったんですけど、
今は、せっかくだったのでもうちょっと心穏やかに過ごせばよかったなっていう風に思っています(笑)
―お子さんがお1人だけという方の中には
2人目どうしようという風に考えている方も多いとと思います。
お子さんが2人目というところもお2人に共通していると思うのですが、
2人目を考えるにあたってきっかけや決意、心境の変化など
どのようなものであったか聞かせていただけますか?
吉田
私の場合は、ダンナに泣かれました(笑)
当時私はホットペッパーの銀座版というところにいて、
お正月に銀座編集部を全員家に呼んでパーティをしたんですけど、
全員が帰った後にダンナがしくしく泣いてるんですね(笑)何やってるんだろうと思ったら、
「野球チームができるくらい俺は子どもが欲しかったのに、
君はこんなに仕事が好きで、子どもを作る気もなく…これからどうするんだ」って言うんです。
息子と私はすごく仲が良かったんですね。で、ダンナは結構疎外感を抱いていたらしくて。
やっぱり男女(息子と母)ってすごく気が合うしかわいいし、男の子は「ママ、ママ」っていう感じですが、
それに対してパパは子どもが好きなのに一人ポツネン…みたいな。で、泣かれまして。
そんなダンナがかわいそうで「そんなことないよ。作ってもいいよ」と言ったら…その日にできたんですよね(一同驚き)。
ダンナに泣かれたことを編集部で「こんなこと言われてさ、ははは~」なんて笑って話していたら、
その一か月後くらいに「(つわりで)うぅぅ…」って(笑)
「すごい!パパ本当にすごいね!気持ちが通じたね!さすがだね!」という形で、
本当に計画性がない話なんですけれども、「想い」でできたっていう感じでした。
高村
私ももともと子どもは最低3人くらいはほしいな、と思っていました。
ただ1人目の育休から明けて仕事の場にやっと戻れたので、
上司にも「2年働きます。2年働いてからもう1回2人目の産休に入ります」って
言って回っていたんですけど、予想外に(早く)できてしまって。
夫も同じ会社なので報告したときは苦笑いをされてしまった感じだったのですが。
「決意」という感じはなかったのですが、2人目ということで違ったところとしては、
一人目の時って本当に戸惑いで、授かることを願ってたものの
「これからどうしよう、どんな生活が来るんだろう」って不安だらけだったんですけど、
2人目の時は1人目のかわいさがわかっているだけに、(妊娠が)分かった瞬間にすごく幸せな時間になって、
本当に授かってハッピーだなっていう妊婦生活を送っているので、
それが1人目と2人目で心境の変化があったと思うポイントです。
―おそらくお二方とも前例が少ない会社で産休・育休を取得されたと思うのですが、
前例がない中で葛藤のようなものはありましたか?
また、前例がない中で工夫していたことなどありましたか?
吉田
私の組織は独身者が99.9%で、産休・育休取得者は私しかいなかったんですよね。
メンバーは結婚すらほぼしていない。
当時の私の所属していた部署は突然成功した事業で、成功すると新卒の優秀な人材がどんどん入ってきて、
私が38歳くらいの時に23,4歳のメンバーが周りをぐるりと囲み、
結果を出さないと居心地が悪い…といったような状況の中で、
とにかく考えて悩むよりも奇跡を起こして仕事のハクをつけよう!と思ってました。
私はとにかくその仕事が大好きだったんです。
年齢やとりまく環境が違うことで感じる孤立感を感じる暇もなかったし、
たまに「メンバーは時間があって羨ましい。合コンとか飲み会や接待に行けているのに私は時間がない。
しかも子どもがいるから早く帰らなくちゃいけない」という想いもよぎっていましたが
とにかく毎月、来る締切や目標、に追い込まれていて、クヨクヨ悩む暇もないくらい忙しい。
悩むより、この仕事量をこなすことに、集中し、奇跡的な結果(数字や事業ナレッジの創出)を出すなどして
すべてを完結させていたっていう感じなんですよね。
今はリクルートもかなり感覚が変わりましてですね、
以前は営業部に働くママとか子どもがいる社員はいるわけがないみたいな会社だったんですけれど、
今はたくさんいるんですよ。そういうロールモデルを今は出さなきゃいけない時代らしくて、
「ワーキングマザーサバイバル」なんかに出ている人もたくさんいるんですけど、
それでも、後輩からは「あの頃吉田さんなんか本当にすごかったですね。
よくあの勤務時間の中であの業務量がこなせていましたね。
どうやってやったらいいんですか。」といったことを言われることがあります。
そういう時に私が伝えているのは
「とにかく考えちゃいけない。人と比べない。奇跡を起こすのよ!ミラクル!!」って(笑)
それを聞いて後輩も「ミラクルですか、わかりました!」って。
何が分かったのかよくわからないんですけど(笑)
とにかく集中してやること。人と比べると迷いが出てくるし、集中できないんですよ。
営業は、結果出さなくちゃいけないですし、
言っていることが迷うと、クライアントもぶれるし原稿もぶれるし、集客もできない。
グルメのホットペッパーを担当していた時はとにかく決めたら迷わないということをずっと言っていました。
そうすると時短ができて生産性が高くなる。
そこが一番自分の中で成長したところだったなって思いました。
高村
私も前例がないところで育休取得しているというところで行くと、
肝に銘じて自分に言い聞かせているのが、「面の皮を厚く」です。
やっぱり前例がないと言いつつもうちの会社にもそれなりに働くママさんっているんですけど、
皆さんやっぱり女性っていう性別とか時間に制限があるっていうと、
すごく自分を過小評価して遠慮しながら働いているような感じがしているんですけど、
それってちょっとどうなんだろうっていう気がしていて。
ずっと会社に貢献してきている中で、一時的に育児でバランスが少し会社から軸足がずれているだけなのに、
そんなに引け目を感じることはないんじゃないかと思っています。
私は性格的に強いタイプなので、率先して面の皮を厚くアクションしようっていうのを工夫しています。
あとは会社の中だけでコミュニケーション取っていると、どうしても弱気になってしまったり、
その気持ちが折れそうになったりすることが多々あるので、
日ごろから本を読んで―それこそシェリル・サンドバーグさんとか小室淑江さんとかの本を読み、
理論武装をし、身近な上司にぶつけてみる、みたいな(笑)
「知ってます?諸外国ではですね既に…本当、こういったことは時代遅れですよ?」というような事を、
まず家の中で夫を相手にして話す練習し、夫を論破した後に上司にぶつける、みたいな感じで(笑)
そういう工夫をしています。
―1日のタイムスケジュールを教えてください。
吉田
今は割と楽になりました。息子の弁当を作るのに6時半に起きて、
8時半くらいにみんな家を出て行って私も一緒に出社をし、会社に行きます。
今はバースデーバンクというパーティグッズのサイト(http://www.birthdaybank.jp/)を立ち上げたばかりなので、
今はバグの処理とかをシステムの会社とやりあったりしているところなので(笑)
帰りは結構遅かったりもするんですけど、8時には帰宅します。
夕ごはんは月曜日から水曜日までは夫のお母様に作って頂き、木曜日以降は息子が作るみたいな感じに(一同歓声)
はい、仕込みました(笑)おいしくいただいています(笑)そんなライフスタイルを送っております。
高村
私は日によってまちまちなんですけど、大体6時~6時半の間に起きます。
朝は結構自分の身支度と子どもと触れ合う時間にしていて、朝食は夫がだいたい作ってくれるんですね。
これも理論武装&論破の結果です(笑)。
朝の送りも夫の早朝会議がない限りは夫がやってくれるので、それを送り出した後に出社します。
6時に退社をし、保育園に迎えに行ってご飯を食べさせたりお風呂に入ったりして
9時くらいに子どもと一緒に寝落ちしてしまいます。
夫は営業の管理職なので接待でいつも大体深夜に帰宅するんですけど、その帰宅する音で目覚め、
そこからちょっと残った仕事を夜中にやり、また朝方からちょっと眠るといった感じです。
本当は朝早くに起きて仕事をやるっていうスタイルをやりたかったんですけど、
子どもって結構朝方に起きやすいじゃないですか。
深夜子どもの眠りが深いときに仕事するというのが一番いいということに復職後の1年間で気付いたので、
1回寝て起きて仕事、またちょっと朝まで寝るみたいな、そんな感じの毎日を送っています。
サイクルになると体って慣れるんだなって思っています。
―吉田さんに質問です。
小1の壁ってよく聞きますが、実際ありましたか?どんな感じでしたか?
吉田
上のお兄ちゃんの時がすごく仕事も絶頂に忙しかった時だったのですが、
保育園の頃は8時まで見てもらっていたものの、実は私のミスで学童に入れなかったんですよ。
それでどうしようかと思ったんですけど、私の場合は親友が本当に助けてくれて。
彼女がすべてお迎えとか面倒を見てくれたりして本当に助かったんです。
仕事をする上ではサポートが必要だと思いました。私の場合はジジババ友人総出演ですね。
友人も全員フルに、切り札を全部使ったという感じです。
だから仕事では本当に自分がやりたい事を成し遂げ、
良い仕事を最短の時間で結果を出さなければいけないといつも思っていましたし、
彼女のためにも本当にこれからも楽しくやっていきたいなと思っています。
実はその親友は4年前に癌で亡くなってですね、本当にその時は会社を初めて辞めようと思いました。
2か月くらいは看病のために休みを取りましたし、ショックでもう立ち直れなくて。
彼女の娘さんはうちの息子と同級生で、その娘さんとは今でも本当によく話すんですけど、
「あなたのお母さんには本当にお世話になったから、何でも頼ってね」っていう関係を築けています。
そういう深い絆が子育てや働くママを通してたくさんできたことが私の財産だなって思っています。
―ありがとうございました!
いかがでしたか?
パワーママプロジェクトでは直接パワーママやパワーパパの話が聞ける公開インタビューの場を
年に数回のペースで設けていく予定です。
公開インタビューで話を聞いてみたい人物や質問内容のリクエストなどあれば、ぜひお寄せくださいね!