2018年度最初のイベントは、昨年の「ワーママ・オブ・ザ・イヤー」で大賞を受賞された、P&Gの田上智子さんを囲んだ、交流会を行いました。
リラックスできるとっても素敵な会場で、田上さんの魅力あふれる、活発な交流会となり
ました!
【会場情報】ROUGH LABO 肥後橋にあるコワーキングスペースです!
最初に田上さんから参加者へ興味関心のあるテーマを投げかけたところ、皆さんの興味は「両立」より「キャリア」。
すでに「両立」は当たり前で、その上でどう「キャリアを積んでいくか」にみなさんの関心が向かっているのですね。
同じ女性として、とっても共感しましたし、心強く感じました。
【トークセッション】
○田上さんのキャリア
自分に「身近なもの」を「作って・売って・喜んでもらう」というところに視点をおき、食品や日用品のメーカーを中心に就職活動をしてきたという田上さん。
縁あってP&Gに内定が決まりました。しかし、東京出身の田上さんが関西にやってこられる3ヶ月前に、あの阪神淡路大震災が起きたそうです。
就職できるのか不安に思っているところ、会社の方から、「あなたの就職は確約されているから、安心してください」とライフラインもままならない関西から連絡があり、「なんていい会社なんだろう、自分の選択は間違えていなかった」と実感されたそうです。
入社後、バリバリ働く中で、なんとご自身で「製品広報部」を立ち上げ。27歳のときに立ち上げたチームのマネージャーに昇進されました。
その後、32歳で結婚され2年後に出産。ちょうど学者である旦那さんの海外赴任の時期と重なったそうで、1年イギリスで育児休暇を過ごされたそうです。
育児休暇復帰後、なんと部下が12人に!その中で10人が自分より年上とあり、少し驚かれたそうですが、自身が専門とする「広報」分野ということもあり、まわりにも頼りながらうまく管理職をこなされていらっしゃいます。
-明るくて魅力あふれる田上さん(中央)
○時間に制約のある中での葛藤
育児休暇前の「時間に制限の無い働き方」から、「毎日早く帰らなくてはならない働き方」に変わり、周りの管理職に比べ「自分はできていない」という劣等感があったそうです。
自分のチームに迷惑をかけているのでは?その割に子どもにも我慢をさせてしまったり、いつも誰かに「ごめんね」と謝っている生活だったと語られます。
このあたり、共感できる方が多いのではないでしょうか?
そのとき、ご自身の【負けず嫌い】な性格が功を奏したとおっしゃる田上さん。時間に制約がある中でも、自分ができる!と思うところを積極的に取りにいき、あとは部下に任せる。以前の自分なら「私のようにやってね」というスタイルだったのが、「一度任せてみよう」と思えるようになったのも、すべて自分でこなす時間がなくなったおかげだそう。「部下に任せたら自分が100%と思っていた以上の成果が出ることもある」と語る田上さん。
働き方がぐんと変わった経験をされたのですね。
-トークセッションの様子 リラックスしながらも真剣です!
○管理職として大切にしていること
個人のパフォーマンスはその人が「やりたいこと」「情熱を注げること」をやっているときが最大になると田上さんはおっしゃいます。その個人の「やりたいこと」がどう「会社の業績」に結びつくのか、それを考えるのが管理職の仕事。そうやってチームをまとめていらっしゃるそうです。
こんな上司、理想すぎますよね!そして、自分がその立場になったときにも参考にしようと思いましたし、多くの参加者がメモを取っていたのが印象的でした。
○子どもを連れての母子海外赴任
お子様が5歳のとき、「(海外に)行ってもいいかな」という軽い気持ちで話していたら、「じゃあ行って!」とシンガポール赴任の話が持ち上がりました。ご主人とも話し合い、悩んだ末、行くことを決意。「考え方次第」と田上さんはおっしゃいます。「パパを日本において、家族離れ離れ、と思えばマイナス。でも自分自身や子どもにとってもいい経験になると考えればプラス。どっちを取るか。本当に物事はすべて、捉え方・考え方次第だと思う」。
たしかにおっしゃるとおり!最初は無理だったら自費で帰ってこよう、というくらい、不安が大きかったようですが、この決断は「人生最高の決断」と断言。
3年の赴任生活で培った現地での人間関係は今も生きていて、毎年シンガポールへ遊びにいって今でも当時の友人と交流されているそうです。
○社会への貢献
現在、「製品広報」からずっと希望していた「企業広報」へ異動された田上さん。
P&Gという会社は、社会にどんな貢献をできるのか?その社会への貢献を企業の業績にどう結び付けられるのか。そんな課題に向き合っているそうです。
そんな中担当された台所用洗剤「JOY」のプロモーションは働く女性の心をつかみ、マスメディアからも注目され大成功。田上さんご自身の「想い」をカタチにされ、社会にも会社にもインパクトを与えられた本当に素晴らしい事例だと思います。
-サンケイリビング「ぎゅって」のお二人も参加くださいました!
田上のトークセッション後はフリーの交流会。会場の雰囲気も手伝って、とても和やかに交流ができました。
パワーママ関西では、これからも「働く女性のキャリア」を考える場をいろいろと提供していきたいと考えています!
次回は夏ごろにイベントを企画中。ぜひお友達・お知り合い・同僚の方にもオススメいただき、ご参加ください。みなさんとお会いできるのを楽しみにしています!