プロフィール
・氏名:吉田 仁美
・会社名:株式会社ヴィックスコミュニケーションズ
・役職名:執行役員
・職種:人事
・簡単な経歴:短期大学卒業後、フリータを経て、大手百貨点受付兼エレベータガールとして入社。
約1年務めた後、株式会社ヴィックスコミュニケーションズのコールセンターにアルバイトとして入社。
1年後には正社員として、コールセンタースタッフの管理、指揮をするように。セールスプロモーション、人財派遣、紹介業などの新規事業の立ち上げを経て、
2012年に女性初の執行役員に就任。現在は人事担当として、採用から人事制度の仕組み作りに携わっている。
居住地:横浜市
ご自身の年齢:34歳
お子様の年齢:3歳、1歳
ワークスタイル:基本的に時短勤務
現在の仕事の内容、ワークスタイル
モバイル事業、人財からIT・介護・教育・不動産事業など、 さまざまな事業を関東、九州、ベトナムにて展開している企業で、 人事責任者として採用から人事制度の仕組み作りに携わっています。
特に新卒採用では、履歴書、面接、グループワークなど全て廃止し、「365日職場見学・飛び込み飲み会・食事会参加歓迎」とインターンや社内交流をメインとする他ではない「選考なし採用(相思相愛、相互選考)」を取りいれており、内定辞退率0%を達成しています。
採用特設サイト http://vix.co.jp/special/
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
5:30 起床、朝ごはんの用意、メールチェック
6:00 下の子起床、着替え
6:15 上の子起床、着替え
6:30 夫、子供たちは朝ごはん、食べている間に自分の身支度準備
7:15 保育園に送る
9:15 出社
10:00 学生とのランチ、インターン対応、部下と打ち合わせ、デスクワークなど
16:30 帰社
18:00 保育園にお迎え
18:30 夕飯作り、子供たちに食事を食べさせる、夕食後は子供と遊ぶ
20:00 子供たちと一緒にお風呂
20:45 下の子の寝かしつけ、上の子と2人時間
21:15 上の子の寝かしつけ
22:00 掃除、洗濯、明日の保育園準備
23:00 フリー時間(メールチェックなどの仕事、テレビや本を読むなどその日の気分で。夫が早く帰れば一緒に晩酌)
24:30 下の子にミルク、おむつ替えをして就寝
出産して、何が一番変わりましたか?
時間の使い方ですかね。皆さん、そうだと思いますが、これまでは自分を軸に使えていた時間が、出産をしてから全ての軸が子供軸になりました。例えばトイレ一つ行くにも行きたい時に行けない、いくら疲れていても休みの日も寝坊すらできない・・・。仕事でも、終わらなければ遅くまで残れば良いと、使えていたものが、子供のお迎え時間が決まっているから帰らないといけない。その為、時間の使い方を如何に効率良く使うかを意識する様に自然となって、仕事をしている時はいかに生産性をあげ密に使うか。子供といる時は日中一緒にいられない分トコトン本気で遊び、休める時は休むなど、1時間1時間、時間の大切さを感じて過ごす様になりました。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
・育児では・・・ある日、本当に疲れ過ぎていて「はぁ~疲れた・・・」とつい息子の前で言ってしまった時、息子が「ママ疲れたの?○○がギューしてあげる」と言いながらハグをしてくれた時。これだけで、どんな栄養剤なんかより元気になります(笑)
・仕事では・・・人事として仕事をしているのでメンバーの成長は本当に嬉しいです。特に新卒で入社したメンバーは、学生時代からみているせいか生みの親の気分。そんな彼らの成長は、小さなことから我が子と同じ様に喜んでしまいます。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
上の子の時ですが、復職して初めの1年は日々、もがいていた様に思います。
育児では、とにかく寝るのが下手な子で、寝かしつけの時は平気で1時間2時間泣き続ける。もしかして「病気なのではないか?」「私が仕事で日中いないからなのか?」など、今思えば、大した事じゃない事もいちいち敏感。そんな状態の中、仕事は仕事で、復帰したとはいえ、時間に制限ができた為、今までの様に動けないもどかしさに、「前だったら直ぐに対応できたのに・・・」と悔しい思いをする事も多く、ときには孤独を感じたり、当時は精神的に落ち込んでいる日々が多かったです。
それをどうやって解決していますか?
いい意味での開き直りですかね(笑)育児も仕事も時間が解決してくれる事が多いです。ですが仕事面では開き直りができたのが大きかったです。毎日モヤモヤが続いてばかりいて、「こんな心をどうにかしたい!」「もう限界!」と感じた時があって、その時に~今日は自分自身と向き合う~と決めました。
「何がモヤモヤしているのか」「何で落ち込むのか」「仕事はしたいのか?」などをワ~って書き出してみたんです。すると、意外に文字におこしてみると客観的に自分自身がみられて、モヤモヤの原因って大した事ではない事に気づけて(笑)そうしたら何だか「子供がいるんだモン、仕方がないものは仕方がない」と吹っ切れる事が出来、今までのモヤモヤが嘘の様に気持ちが楽になって(笑)「子供がいる自分だからこそ!」と前向きに考えられる様になりました。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児では・・・一方的に怒る事はせずに先ず、子供の意見を必ず聞く事、また、怒る時は「何故ママが怒ったのか」をしっかりと伝える事。あとは、遊ぶ時は子供と一緒に本気で遊ぶ事。
仕事では・・・対話をする事。本音でぶつかる事。
制度がまだ整っていないベンチャー企業で育児と仕事を両立するのは大変ではないですか?
復職した社員が、私が初だった事もあって、何が大変でどんな制度があると良いのか分からない状態でスタートしました。ただ、「あとに続くメンバーの為にも好きにして良いよ」という社長からの言葉もあって、好き勝手に「子連れ出勤」「子連れOKの社員旅行」「ママ会」など、自分が「こうだったらもっと仕事も育児も楽しめる」と思うことを取り入れてきたので、「ベンチャーだから両立が大変」と思ったことはなく、寧ろ「自由度がきくベンチャーで良かった」と感じることの方が多いかもしれません。
子供が1人から2人になって両立は大変になりましたか?
初めは、育児だけでも「お風呂はどうやっていれれば良いの?」「寝かしつけは?」「上の子は赤ちゃん返りするの?」など色々と育児面だけでも不安だらけでした。それにプラスして仕事と両立できるのか?と考えた事もありましたが、なんとかなります(笑)若干、子供が2人になる事で保育園の呼び出しが増える事があるかもしれませんが、子供が成長するのと同じで、1人目の時より母親としても意外と成長していて、子供の体調面を察知する能力は身についています。子供がそろそろ熱がでそうだな・・・と感じたら事前に部下やメンバーに早めに伝え、業務の引継ぎなどを済ませるなどして対応。勿論、体力的には子供が2人になると大変な時期はあると思いますが、家事など、手を抜く時は抜く!すると意外と1人の時と変わらず両立はできますよ。
今後の目標やプランを教えて下さい!
弊社は、まだまだ若い世代も多く、制度も環境も整っていないベンチャー企業。だからこそ、相撲部屋の女将さんの様に、メンバーたちの夢が実現できる様に全力でフォローをし続けていきたい。また、私自身が働くママとして「見えてきた事」「感じた事」を基に社内託児所、保育事業などを形にしながら、これからも「個人として働く自分」「育児をするママの自分」「妻として女性でいる自分」をバランスよく、常に目標をもって、欲張りに手に入れていきたいと思っています。
最後に、メッセージをお願いします。
今回、「パワーママ」としてインタビューをして頂きましたが、私自身まだまだパワーママというにはほど遠く、部下にもよく怒られているぐらいのヘッポコワーママです(笑)でも、そんな私でも何とかやれてます(笑)手を抜くときは抜いて、決して他とは比べない。「母は強し!」共にワーママとして支えながら、将来子供たちに「最高なパワーママ」と思ってもらえる様に今の大変さも楽しんでいきましょう。