今回のインタビューは、一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事の野上美希さん!
協会の代表だけではなく、幼稚園の採用・広報の活動や、社会福祉法人で複数の保育園の事業統括、さらには企業体で民間学童や保育向け人材紹介サービスのマネジメントも並行して行なっている、まさに幼児教育のスペシャリスト。そんなアグレッシブな野上さんですが、実際にお会いすると穏やかでしなやか、とても柔らかい印象で癒されます!子育てをされながら数々のプロジェクトに関わる野上さんに、今の幼児教育と保育についてのお話も伺いました!(千田)
プロフィール
・氏名:野上 美希(のがみ みき)
・会社名:一般社団法人キッズコンサルタント協会
・役職名:代表理事
・職種:教育
・経歴:東北大学工学部卒業後、日本総合研究所にて、コンサルティング、事業企画、採用、営業と多岐にわたる経験をした後、株式会社マイナビの人材紹介事業部の立ち上げに従事。営業部長として複数の部下をマネジメントする傍ら、『女性のための女性コンサルタントによる人材紹介サービス』の代表も務める。自身の妊娠を機に久我山幼稚園の運営に携わる。産後母の孤独を解消すべく、子育てひろば開設を皮切りに、働く母の支援のため幼児教育をベースとした民間学童や複数の認可保育園を開設。また民間学童資格 キッズコンサルタント資格を認定する一般社団法人キッズコンサルタント協会を立ち上げ、代表理事を務める。
・居住地:東京都杉並区
・ご自身の年齢 :40歳
・お子様の年齢 :7歳の娘と4歳の息子
・ワークスタイル:各園を回り、施設長とミーティングや、在宅勤務など内容によって柔軟に対応
現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。
現在は、複数の事業展開を行っています。
① 学校法人野上学園 久我山幼稚園にて、採用や広報の活動
② 社会福祉法人風の森にて、複数の保育園の事業統括
③ 株式会社野上アカデミーにて民間学童Afterschool Kugayama Kidsと保育士向けの人材紹介サービス「保育Willキャリア」のマネジメント
④ 一般社団法人キッズコンサルタント協会にて、資格講座の講師業
複数法人を経営しているので、その時々で必要な業務に邁進していますが、現在は、保育園を毎年1園開園しているため、保育園立ち上げの業務の比重が高くなっています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
7時15分起床 呼吸法、体操を行いつつ、子ども達を起こす
7時半 朝食を作り、旦那と子ども二人と食べる
8時10分 娘が小学校へ登校
9時 息子を幼稚園へ送る
9時半~18時半 コアタイム いずれかの園に出勤したり、在宅で仕事をしたり、スケジュールに応じたスタイルで仕事に従事
18時半 息子を幼稚園へ迎えに行き、同施設内のアフタースクールに娘を迎えに行く
19時 夕食の用意、夕食を子ども達と食べる(旦那はいる時といない時がある)
19時半~21時 家族団らん お風呂
21時 子ども達を寝かしつける
21時半 仕事のメールチェックや事務処理業務
23時 ドラマを観たりリラックスタイム(時間があれば)
0時 就寝
出産して、何が一番変わりましたか?
働き方です。
会社勤務の時代は、終電に飛び乗る生活を継続していましたが、妊娠、出産により仕事のスタイルが抜本的に変わることが想定できたので、仕事を継続させるためにどうすればよいかと考え、現在の仕事に従事することを選択しました。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
育児を通して、お母さんの悩みに寄り添えるようになり、そのことが、次のビジネスに繋がっていく原動力になっている気がします。自分で運営している園に子どもを預けていることもあり、子ども達にもママが仕事をしている姿を見てもらうことで、更に頑張ろうという気持ちが芽生えます。また、日々成長していく子ども達を見ているだけで、自分も成長しなくては!という気持ちになります。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
旦那も当時外資系企業に勤めており、日々遅くまで仕事をしていたので、ワンオペ育児+事業経営と、保育園の立ち上げの際は毎日が余裕のない日々でした。
それをどうやって解決しましたか?
本当に忙しい時は自分で全て行おうとせず、周りの人たちに頼り、乗り切りました。具体的には、学生のベビーシッターを雇って定期的に子ども達と遊んでもらったり、実母や義母、義父の力も借りながら、仕事に穴をあけずにやり切りました。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児においては、子どもにとって様々な体験をさせてあげることで、子どもの興味関心を引き出し、可能性を追求していくような子育てをしていきたいと考えています。
また、子どもの気持ちに寄り添い、子どもの奥にある真のニーズを引き出してあげたいと思っています。
仕事においては、幼児教育をより多くの子ども達が受けられる世の中にしていきたいと考えています。
キッズコンサルタント協会とはどのような協会なのでしょうか?
学童指導員のための民間資格 キッズコンサルタント資格を普及、認定する協会です。
野上さんが今のお仕事をされるきっかけなどを教えてください!
自身の妊娠、出産、育児の孤独を体験したことで、地域でのコミュニティが重要であると感じ、子育てひろばを開設しました。そのことをきっかけに、世の中のニーズにマッチした様々な事業を展開していきました。
今の仕事で大変なことと、とてもやりがいを感じることをお教えください。
子育てをしながら、新しい事業を立ち上げていくことはとても強い意志が必要だと感じていますが、時間が制約されているが故に「本当にやりたい事なのか?」「本当に必要なことなのか?」を見極めて仕事に邁進できていると思います。実際に子どもの成長を間近で見ることができるので、日々やりがいを感じています。
野上さんが思われる、今の子どもにとって必要な教育や体験は何でしょうか?
感性を養う様々な体験活動をさせてあげることが、重要だと思います。体験も、これをすべきというものではなく、どんな体験活動でもまずは経験させてあげることが大事だと思います。その経験から、子どもが自分自身で見て感じることが大事であると考えます。
ピアノやバレエ等の活動等ももちろん子どもの豊かな感性を育みますが、もっと身近でできる体験活動の積み重ねとその体験を親子で楽しむことが子どもの成長に繋がっていくと思います。
保育の仕事の魅力とは何ですか?
私は実際に子どもと直接関わる仕事はしていませんが、現場の保育者を見ていると、子どもの成長を間近で感じることのできるやりがいのあるお仕事だと感じています。
プロとして、複数の子ども達と関わり、遊びを通じて可能性を広げていく仕事であり、保育者自身も子どもと一緒に成長できる仕事であると感じます。
今後の目標やプランを教えて下さい!
68年の歴史ある幼児教育をベースとした保育園を数多く展開していくこと、キッズコンサルタント保有資格者を増やしていき学童業界の質の向上を目指すことと並行して、保育士の仕事のやりがいについての広報や保育士の地位向上を目指した活動をしていきたいと思っています。
最後に、こちらのインタビューをご覧になっている方に向けてメッセージをお願いします。
今の子ども達が大人になる頃には、今とは全く違う世界が繰り広げられていると思います。そういった予測不能な現実に対して、チャレンジングに行動できる人間になるための幼児教育を提供していきたいと思っています。子育てをしながらの仕事は大変だと思いますが、是非子どもの気持ちにも寄り添う時間を作ってあげてほしいと思います!
ワーママこそが仕事と子育ての両輪で未来の日本を作っていくのだと思っています。
(インタビュー:千田)