今回紹介するのは、大手広告会社でコピーライターとして活躍中の須之内由香さん。
時間が不規則な広告会社のクリエーティブ部門で出産後もバリバリ仕事をこなしています。とはいえ、お子さんが生まれて以前とは働き方が大きく変わり、当初は不安も多かったとか・・・。その不安を払しょくし、今も支えとなっているのがパパの存在!パパが毎日、息子クンと一緒に体験したことを発信していて、ものすごく『イクメン』という印象を受けます。
しかし、そのパパも実は不規則で超多忙な生活を送っているんです。そんなパパをイクメンに育てた方法とは?
ご自身について教えてください。
・氏名:須之内由香
・会社名:広告会社
・職種:コピーライター
・簡単な経歴:新卒で広告会社に入社。1年の営業経験を経てクリエ―ティブの部署へ。以後コピーライターとして勤務。今年で11年目。
・居住地:世田谷区
・ご自身の年齢:34歳
・お子様の年齢:2歳 (2011年8月3日生まれ)
・ワークスタイル:フルタイム勤務で基本労働時間は9時30分~17時30分。残業あり。
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
飲料メーカーや、化粧品、製薬会社、出版社などさまざまな業種のクライアントさんの広告物やネーミングなど言葉まわりの制作しています。また、事業戦略や、商品企画など、広告物をつくる前の、マーケティング的な部分でのお手伝いをすることも多いです。
ラジオ番組に原稿を提供したり、BSでクライアントさんの1社提供番組の中でコピーを書く、広告から少しはみだした仕事などもしています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
7:00 起床
7:30 息子の朝食準備
8:00 簡単に夕食の仕込みや洗濯など家事をすます
8:30 家をでる
9:30 出社
デスクワーク、クライアントでの打ち合わせ、
社内打ち合わせなどその日によってやることは少しずつ違います。
18:00 退社
19:00 息子の保育園のお迎え
19:30 夕食
21:00 入浴
21:30 息子就寝
22:00 帰ってきた夫と晩酌や、残った仕事を片づけたり、海外ドラマを見たり・・・のフリーダムタイム
24:00就寝
上記が理想の一日ですが実際は、毎日不規則です。
忙しい日は、保育園が20時半までなのでぎりぎりまで残業して、息子の夕飯は保育園におまかせしたり・・・2歳8カ月でイヤイヤと元気いっぱいの息子が23時すぎまで寝なくて一緒に気づいたら寝ちゃっていたり・・・子どもが寝たら、夫と機嫌良く晩酌したいところですが、残業ばかりで帰らない夫にイライラしたり・・・なかなか上記のようにはいかないです。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
仕事以外の生きがいがみつかりました。あと自分の子ども時代のことや、自分の親と自分の関わりなどを思いだして、客観的に見る視点が持てるようになりました。自分の親には改めて感謝しますよね。
コピーライターを目指したのはいつごろだったのでしょうか?また、お子さんが生まれる前後で働き方は変わりましたか?
学生時代に広告会社のワークショップのようなものに参加したことがきっかけです。その広告会社に、新卒で入社しました。子どもが産まれたのが、入社7年目の頃でした。やっと仕事に自信がもてるようになってきたころだったので、不安は大きかったですね。1年の育児休業を経ていま、復帰して2年ほど経ちます。やはり以前のようには夜に潤沢に残業はできないので、仕事が、たてこんでくると朝早く来てやっています。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
洗濯や、食事などはほぼ私がやっています。部屋の片づけは、夫婦で協力してやっています。とはいえ、平日はバタバタで、洗濯物たまりまくり、部屋荒れまくりってこともありますねぇ・・・夫の朝の出勤時間が遅めなので、平日、夫の余裕がある時に片付けてくれていて、帰ってきて部屋がきれいで助かった!という日も多いです。息子の保育園の送迎は、朝は夫、帰りは私で分担しています。
ご主人がイクメンという印象を受けますが、ご主人をイクメンに育てる秘訣はありますか?
夫は残業が多く、平日夜は、なかなか息子と関われないので、朝と休日はなるべく夫に息子と関わることをやってもらうと心に決めています。土曜日の朝は、息子は7時くらいに起きだしてくるんですが、私、10時くらいまで、起きないぞ!と決めて寝ているんですよ。そうすると、ふたりで土曜日の朝は近くの公園にいって遊んできたり、喫茶店で朝食を食べてきたり。平日の朝は保育園のお迎えを頼んでいます。マンションの下の保育園に行くまでにふたりでいろんな道を通ってお散歩して行っているみたいです。3分でいけるマンション下の保育園に連れて行くのに15分以上かけたりするんですよ!私はどうしても、家の用事が気になって子どもと関わる時に、あれをまずやらなきゃ、次はこれだ、とタスクの優先順位をつけて仕事をこなしながら相手をしてしまうんですが、夫は、子どもに対峙するときに、本当にピュアに向き合っているな、と感心します。そういう時間が、積み重なって、息子は、今や超パパっ子です。「ママ、イヤ!パパ、スキー!」って言うんですよ。笑涙。なので、何か具体的にパパの仕事をきっちり決めて、決めたらママはそれに口出しも、手出しもしないってことでしょうか。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
・育児では・・・朝、会社に行く時に、息子が玄関までタッタッタッと走ってきて、「ママーいってらっさい。お仕事がんばてー」と言ってくれること。
・仕事では・・・子どもがいるという理由で仕事がくることも多いので、それはラッキーかなと思います。
育児&仕事をしていて一番大変なことは?
・育児では・・・子どもの機嫌や気分に振り回されることですかねぇ。なかなか躾をするレベルまで子どもにいい聞かせることができなくて、それは悩んでいます。
・仕事では・・・物理的に仕事をする時間が減ってしまったことですねぇ。あとは、飲み会などほぼ行けないので、社内のひととのコミュニケーションが前よりは薄くなってしまった感じがして寂しく思うこともあります。
それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
育児では、もうすぐ3歳だし、「躾」はじめなきゃね、と夫とは話しています。3歳まではかわいい、かわいいでいいと思うのですが、私たちも育児に少し余裕がでてきたので、これからはもう少し客観的に息子と関わっていかないとなと思っています。
仕事は、もうやりくりでがんばるしかないですよねぇ・・・
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
・育児では・・・子どもには、自分が好きなこと、得意なことをみつけてほしいので興味を示したものには、なるべく手をかけて一緒にやったり必要なものをそろえてあげたりしています。今は絵をかく(というか、クレヨンでものを塗る)ことが好きなので、紙やクレヨンはすぐ息子の手の届くところにおき、帰宅後はぬりえの時間をつくっています。
・仕事では・・・子どもがいることが言いわけにならないように、仕事をするように心がけています。完璧にできているとは言えませんが・・・
これからの目標を教えてください。
・育児では・・・子どもが自立するまでに、できる限りのことをしてあげて社会に送り出してあげたいですね。自分がそうだったように、息子に例えば子どもが産まれて、育てているときに、「ああ、自分の親はよくやってくれていたんだ」と振り返って思ってもらえる位のことはしたいなと思います。
・仕事では・・・復帰して今までは、仕事を元のペースに近づけることに必死でしたが、今はこれから10年先、自分がどうなっていたいか、ということを考える余裕がでてきました。
言葉を使ういまの仕事のスキルを磨きつつ、プレーヤーとして生き残るため努力していきたいですね。
サイトをご覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
仕事も子育ても修行中で、メッセージなんて・・・という感じですが、
子どもができて、今まで知りあえなかったようなママ友ができたり、今の日本の社会について独身時代では気づきもしなかった視点をもてたり・・・子どもができたことで、自分の世界がぐーんと広がりました。自分の中の気づいてなかった「のびしろ」が急に長くなったかんじ?まだまだ、未熟で、成長できるんだって気づきました。その分しんどいこともありますが、周囲への感謝を忘れずがんばっていきたいですね。
インタビューby: 柴田広夢