今回ご紹介するのは、屋外で、躍動感にあふれた自然な家族の姿を取るために「ルカフォト」を立ち上げたパワーママ、宮川理恵さんです。
理恵さんの撮る写真は、とっても温かくて柔らかい印象を受けます。撮影中の理恵さんは、時には椅子に登ったり、地面に寝そべったり…と、ベストショットを撮るために努力を惜しみません。そんないつでも真剣勝負の理恵さんの子育てや仕事に対するメッセージをどうぞご覧ください!
プロフィール
・氏名:宮川理恵
・会社名:ルカフォト
・役職名:代表
・職種:カメラマン
・簡単な経歴:写真館の家庭で育つ。結婚式場の写真スタジオで修業ののち、フリーカメラマンへ。自身の子育てをきっかけに、屋外で家族の遊ぶ姿を撮る「こもれび写真ルカフォト」を立ち上げる。また、「家庭のアルバムから手ブレをなくす!」をスローガンに、ママ向け写真教室も主宰。現在二児の母。
・居住地:神戸市
・ご自身の年齢 :38
・お子様の年齢 :7歳と2歳
・ワークスタイル:独立
現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。
ご家族の記念写真を公園で撮っています。
現在、記念写真といえば、ドレスとヘアメイクのついた子ども写真館が多いです。
私は親の代からのカメラマンで、自分の子育て中にママ友親子を撮って非常に喜ばれたことから、「自然な家族写真を安く広く提供する」をモットーとした「ルカフォト」を立ち上げました。
単価を安くするために、一日で同じ場所に多くのご家族に集まっていただく「公園撮影会」形式にしました。日時と場所はホームページで告知し、ファミリーは都合のいい時間を予約でき、撮影料1万円前後で20カットのデータをお渡ししています。
このサービスは口コミで広がり、3年間で1000組以上を撮影しました。
経済産業省近畿経済産業局の女性起業家応援プロジェクト「LED関西」第2期ファイナリスト。ABCテレビ「キャスト!」、読売テレビ「ten」、西宮ラジオFM出演、デイリースポーツオンライン、ヤフーニュース、などに掲載。
ルカフォトホームページ http://www.rukaphoto.com/
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
6時 起床
7時 夫のお弁当作り、子どもたちの朝食、洗濯
8~9時 子どもの登校、保育園送迎
9時 車移動
9時半 スタッフと現地で打ち合わせ
10時 撮影開始
12時 撮影終了
13時 帰宅、休憩しながら撮影データコピー
14時 パソコン編集作業
15時 小学生帰宅、ママスタッフが子どもを連れて来宅。制作作業開始
17時 晩御飯準備、保育園お迎え。ママスタッフと子どもたちも一緒にカレーパーティ
18時 ママスタッフ帰宅
19時 お風呂
20時 子ども就寝、パソコン編集
21時 夫帰宅、夫の食事用意(カレー)、パソコン編集
23時 就寝、パソコン編集
出産して、何が一番変わりましたか?
自分の自由時間がなくなった
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
・ルカフォトさんに撮ってもらった写真をみると、子育てしていてよかったとか、夫婦喧嘩が収まったといったメッセージをもらえるのですが、自分も同じ子育て世代なので、そのような役に立てていることがとてもうれしいです。
・小学校の懇談で、「娘さんはお母様のお仕事を誇りに思っていらっしゃいますよ」と言われたこと。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
赤ちゃんの熱や、自分の妊娠などで、撮影予定が崩れること。
それをどうやって解決していますか?
・ママスタッフで、自宅にきてもらえる人を複数お声掛けした
・夫と話し合った
・カメラマンと提携した
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児:なるべく、子どもの世界で楽しんでもらうようにしています。
スタッフはみんなママなので、みんなの子どもは仕事部屋に立ち入らず遊びます。
幅広い年齢層が集まりますが、上の子がよその小さな子供を面倒みたり、兄弟げんかを友達がとめたり、いい循環ができていると思います。
仕事:プロの技術を提供するために、日々勉強です。
また、写真は撮影時と同じくらい編集が大事なので、パソコン作業に力を入れています。
父が大阪で写真館を30年以上続けていて、品質とともにお客様への誠実さは町から信頼をうけていたので、その姿勢を崩さないようにしたいと思っています。
ご家族との家事育児分担はどのようにされていますか?
平日は夫の帰宅が遅いので、すべて私が担当です。
土日は撮影があるので、夫に子どもたちを任せます。
初めはお互い不満で喧嘩が多かったですが、夫の不満の内容を考え、自分が変わることで、夫が夜ご飯を作ってくれたりキッチンを片づけたりしてくれるようになりました。
夫婦仲を改善しようと思うと、まずは自分が変わらなければならないのですね。
夫婦仲を改善するために、ご自身のどのようなところを変えましたか?
私は、ケンカを買わないことから始めました。
そうすると、ケンカがヒートアップしなくなりました。
それから、私の物腰が柔らかだと、こちらの非が減ります(笑)
私の課題は、相手の要望を理解するところです。
先に汲み取ってあげられないところが、まだまだだなぁと思います。
と言いつつ、麦茶のパックをヤカンから出すように言われていたのにできてなくて、今日も夫に怒られちゃいましたけど(笑)
まだまだ発展途上ですが、今まではそれすら気付かず、全て戦ってきたので、これからちょっとずつ丸くなっていけたらいいなと思います。
子育てをしながら「ルカフォト」を立ち上げられましたが、どのように運営されていらっしゃいますか?
ママスタッフが10人くらいいます。
みんな得意なことが違います。
起業に必要な、経理・人事・PCシステム・売り上げ計画、、そして家事育児、子どもの熱の緊急対応、出張で保育園に間に合わないとき、すべてママスタッフのチカラを借りています。
30代女性は、過去にバリバリ仕事をこなしたあと、育児をしています。機転が利き、スペシャリストの技を、子どもが幼稚園の間だけルカフォトのために使ってくれます。
私が20年かけてやってきたことは、撮影だけ。経理もPCシステムの構築も売り上げ目標も立てれません。すべて、スペシャリストのママたちがやってくれています。
起業ですべてを自分でやるのは不可能です。
母になると、なおさらです。
ルカフォトは、子育てママの力が集まって成り立っています。
今後の目標やプランを教えて下さい!
私事ですが、先月、入院をしました。
撮影会中止をだし、たくさんのお客様にご迷惑をかけ、カメラマンが自分一人ではいけないことに気づきました。
信頼しているプロカメラマンさんにお願いし、業務提携していくことで、安定した撮影サービスを提供していくことが、側近の課題です。
東京での撮影会も開催しています。
全国各地で撮影会ができることが、この先の目標です。
最後に、メッセージをお願いします。
3つの視点から、簡単に。
1つめは、起業することについて
起業は大変なことですが、やりがいがあります。
利益を出すのは難しいです。
子どものとき、ファミコンのRPG「ドラクエ」が大好きでしたが、今リアルにその世界に入り込んだようです。
仲間を探し、武器を集め、強い敵に立ち向かう感覚です。
ママスタッフの力が集まって、叶わないような夢に道がつながっていくのは、人生をかけて取り掛かる価値があると思っています。
二つ目は、母として。
私の両親も自営で、いわゆる放任主義の家庭で育ちました。
さびしいと思ったのは、運動会に来てもらえなかったことだけ。お友達は親や祖父母とお弁当を囲み、私は忙しいフリをしながら姉をグラウンドで探しました。
運動会は撮影のトップシーズンで、絶対に仕事なのはわかっていたので、恨んだことはありません。働く親が自慢でした。
自分のやることに関して、すべて応援してくれました。
その代り、私が決めたことだから全力でやりなさい。後悔はするなと。
「やりたいことを全力でやる」ということを、子どもたちに態度で示せる母親になりたいと思います。
3つ目は、妻として。
夫と仲良しが理想です。
それなのに、ケンカをよくしていました。起業すると、悪化しました。
あるとき、「パパへの接し方変えたら、関係よくなったよ」というママスタッフさんの言葉を、ケンカ勃発の瞬間に思い出して、言い返すのをやめました。
そしたら、そのケンカは起きなかった。
それを2~3日続けると、夫も穏やかになってきて。
解けない難題の答えが見つかったような気がしました。
話しを聞くだけで、くみ取っていなかったのは、私も同じだった。
起業して夫との関係が壊れるのは、私が目指す結果ではないのです。
起業すると、撮影だけしていたお勤め時期が、懐かしく思います。