今回のインタビューは、ワーママ&ワーパパのためのWEBメディア「LAXIC(ラシク)」の編集長であり、フリーランスのPRコンサルタントでもある宮﨑さん!活動内容だけを見るとものすごくアグレッシブな感じを受けますが、実際の宮﨑さんは自然体、いつも笑顔で、出過ぎない強さをお持ちだなという印象でした。宮﨑さんはまさに型にはまらず「自分らしく」ワーママを楽しんでいらっしゃる見本みたいな方。そのマインドをご紹介します! (千田)
プロフィール
・氏名:宮﨑 晴美
・役職名:フリーランスPR コンサルタント、ワーママ&ワーパパのためのWEBメディア「LAXIC(ラシク)」編集長
・職種:広報PR・編集・ライター
・ 簡単な経歴:
マスコミに入りたい!という学生時代にありがちな思い込みから、ブルームバーグテレビジョンに新卒で入社。早朝勤務や深夜勤務を経験し、ここで初めて「女性として働くこと。手に職を持つこと」について考える。広報は女性が働きやすい職種なのでは?とPR会社プラップ・ジャパンに転職。IT企業のCSR活動、製薬会社数社での合同キャンペーン、リゾートホテル再生、食品素材PRなど様々な業種を担当させてもらう他、食物繊維の啓発活動で日本PR協会のPRアワード・キャンペーン部門賞を受賞。2006年TAKAMI BRIDAL入社。広報マネージャーとして、広報・広告部門を統括。2010年1月に長男を出産し、2011年4月に復職。ハワイウエディング施設立ち上げのPRに携わった後、2013年6月よりフリーランスに。PRコンサルタント業務と、編集・ライター業務を平行して行う。ワーママ・ワーパパのためのWEBメディア「LAXIC(ラシク)」編集長。
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
企業やNPO・コミュニティ活動の広報コンサルタントとして、より伝わりやすく世の中に刺さりやすいメッセージ構築から、PRの年間プラン・イベントの企画、メディアコンタクト、SNSのコミュニケーションサポートまでコミュニケーションにまつわること全般のお手伝いをしています。またボランティアとして、TED×Himi のPR チームとしても活動しています。
また、「ワーママを、楽しく!」がコンセプトの、ワーママ・ワーパパのためのWEBメディア「LAXIC(ラシク)」編集長として、LAXICプロジェクトの今後の展開を計画・実践する他、LAXICに掲載するインタビューや内容の決定・原稿の作成・確認などを行っています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
7:00 朝食、片付け、保育園の用意、洗濯など
8:30 保育園に2人を送る(保育園が2人別々のため、自転車であくせく動いています)
9:15〜17:30 打ち合わせや原稿の執筆・確認など
17:30 お迎え、夕食準備(自宅作業の時は、なるべくお迎え前に夕食作りをしたい!と思っていますが、そうもいきません・・・涙)
18:30 夕食、洗濯をたたむ
19:30 入浴
21:30 寝かしつけ・ほぼ一緒に就寝(もしくはKindleで読書をごくたまに)
(たまーに、朝早く起きて仕事をしたりしますが、ほとんど「起きたら」やるだけで、起きないとそのまま寝ています・・・。)
フリーランスになることに不安はなかったのでしょうか?あった場合どのように乗り越えてこられましたか?
「フリーランスになろう!」と思った時には、次の仕事が決まっていたわけではなかったんです。そう考えると、なぜあの時踏み切れたのか謎です(笑)。
「働き方」にまつわる本をひたすら読んでいた日々でした。最も影響を受けたのが、リンダ・グラットンの「ワークシフト」という本で、これからは自分で仕事のペースを決めていかないと、流されるだけになってしまう!とすごく思ったんです。子どもが小学生になった時の働き方を考えて「今だ!」と感覚的に思い、長男が3歳の時にフリーランスになることを決断しました。
私の場合は夫が「家庭の中で1人が企業勤務なら、もう1人は働き方を自由に考えてもいいのでは」と後押ししてくれたことも大きいと思います。
宮﨑さんが感じる独立後のメリット、デメリットがあれば教えてください!
メリットは、とにかく面白そうなプロジェクトにいろいろ顔を出せることでしょうか。人に出会える機会は格段に広がりました。
私は割とチームで働くことが好きだったので、デメリットと言えば「チームで働く形態が少し変わる」ということでしょうか。フリーランスでもチームで働くことはもちろんできますが、その形態はフラットで、会社組織の中で個々の長所を生かしながら、マネジメントするというものとは少し違いますね。その点で、今後は組織を自分でも作っていくことに挑戦していきたいなという思いはあります。
「LAXIC(ラシク)」は宮﨑さんにとってどのようなメディアでしょうか??
LAXICは、多様な職種・働き方をするワーママ&ワーパパやその周りの人たちを取り上げ、働き方について考えるきっかけを提供しているWEBメディアです。
作りながら、逆に私が育てられている学びの多いメディアです。LAXICでは「自分の立場を前向きに捉え、一歩を踏み出している人」という観点を大切にしているのですが、インタビューさせて頂く人がポジティブに自分の道を切り開いている素敵な人ばかりで、毎回刺激を頂いています。
LAXICの記事が誰かの背中を「ポン!」と押せるような、きっかけになれるよう、これからもワーママ&ワーパパのリアル(そしてもやもやを)追求していきたいと思っています。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
結婚はしたものの、出産するまでは、「自分の家族は産まれた家族」という考えが心のどこかにあったと思います。子どもが産まれて、改めて、私の今の家族はここにいて、たくさんの想い出やいろんなことを創り出していきたいという思いが強くなりました。
あと旅行が好きなので、いつも「ここに子どもたちと一緒に行きたい」と夢想しています(笑)。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
一時期、長男が保育園に行きたくない時期があったのですが、それを乗り越え、「ちゅうどく」という言葉を覚えた時に、「ママはお仕事中毒だね、○○(長男の名前)は保育園中毒」と言ったことがとってもうれしかったことを覚えています。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
前社での最終出勤日の翌週に第2子の妊娠が分かったのですが、フリーランスとしても仕事が安定してきたなと思っていた妊娠6ヶ月の時に、妊娠高血圧症になり、お医者さんから「1週間猶予をあげます。あなたみたいなフリーランスの人が仕事を1人で抱えてしまって一番危ないので、仕事を全て整理してください。」と言われ、仕事を全て他の方にお願いし、1週間後に10日程入院、それから出産まで仕事はせず、安静状態ということがありました。
フリーランスとして、安定しはじめた頃だったので、自分が予定していた仕事を他の人にお願いすることや、その後、仕事はきちんと作れるのだろうか?という不安はすごくありましたね。
それをどうやって解決していますか?
第2子出産後、2ヶ月程して、少し時間に余裕が出てきたので、今にしかできないことをやろうと、「KIDS HAWAII」というサイトを自分で作り立ち上げました。(WEBの知識は全くありませんでしたが)。ちょうど前職でハワイ出張を何度かしていまして、知人に「どこがいい?」と聞かれることが多かったんですね。ならばこの空いている時間でサイトを作ってしまおうと思ったのです。そうこうしているうちに、広報の仕事でお声がけ頂けるようになり、またワーママ向けにメディアを立ち上げようとしていた株式会社ノヴィータの方々とも知り合い、LAXICの編集長というありがたい仕事をご一緒できるようになりました。
自分の幅を「広報・PR」の枠に狭めず、「伝えることは全て広報である」と思っていたこと、「今だからやれることをやろう!」と思ったことも、新しいチャレンジの機会を頂けたきっかけだと思っています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
仕事においては、「全ての仕事を本気で、気持ちを込めて最高を目指す」ことをモットーにしています。気持ちを込められないものはやらない、くらいの勢いです(笑)。
育児では、「家族一緒にいる時間を大切にしたい」と思っています。家族みんなで、同じことができるのは幼いうちだけかも、と思っていて、だからこそ、お休みの日は家族一緒に過ごすことを心がけています。プチなケンカは本当に沢山しますが、だからこそ生まれる家族の形もあるのかなあと。
これからの目標を教えてください!
15年程!(もうそんなに経ったかと怖くなりますが)のPRの経験とメディア作りのキャリアを生かし、伝えることやプレゼンが苦手な人のサポートをしていきたいと思っています。世の中には、PRに携わっていなくても、話題作りが得意な根っからのPRパーソンも多くいますが、全ての人がそうではありません。そして、PRが得意な人ばかりがフィーチャーされる世の中もおかしいなと思っています。だからこそ、私たちのようなPRに携わる人間が必要なのだと。
近いうちに、株式会社化をして組織として動けるようになることが夢です。でもバリバリという形を目指したいわけではなく、子どもの気持ちや生活に寄り添った形で、自然に仕事をし続けたいと思っています。
最後にメッセージをお願いします!
「ワーママを、楽しく!」をキャッチコピーにしたメディアを作っていますが、楽しいことばかりではなく、大変なことも多いことは身にしみて分かっています。時には、自分がゲームの中の主人公になった感覚で、掃除も洗濯も、片付けも全て終わったのに寝たらまた振り出しに戻ってしまったーーー!と思うことも。それでも、その毎日の積み重ねが私や子どもたちの人生を作っているんだなあと最近よく思います。
一日一日を大切に。でも、完璧を目指しすぎず、時にはゆるく!自分に甘く!過ごしていきましょうね!
インタビュー : 千田 絵美