今回ご紹介するのは教育機関で広報担当として働く、冨増亜未さん。
冨増さんはこの春から部門の責任者に昇格し、管理職として活躍されていますが、育休復帰後はキャリアについて悩んでおられたそうです。悩みをどうやって力に変えていったのか、も伺ってみました。
プロフィール
・氏名: 冨増 亜未
・お仕事: 教育機関にて広報担当部署責任者をしています。
・経歴: 大学卒業後、アパレル企業→広告代理店での営業→現在の教育機関にて勤務中です。
・居住地: 滋賀県大津市
・ご自身の年齢: 33歳
・お子様の年齢: 3歳
・ワークスタイル: フルタイム
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
勤続7年目になる教育機関にて、今春から広報部門の責任者をしています。
広報としての方針や計画を決めたり、対象校への営業活動、高校生へのガイダンスの実施、パンフレットやチラシ等の広報物の最終確認などを行っています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
7:00前 起床 いつもギリギリです。
8:00 子供を保育園へ預け出勤
9:00 始業
<経営幹部と広報戦略についての打ち合わせや各部門の責任者との調整や取引業者との打ち合わせ、
その間に上がってくる広報物の確認などあっという間です。>
13:00 昼食 <制作物のスケジュールが詰まっている時はお弁当片手に確認しながら食べることも。>
14:00 日によっては高校生向けのガイダンスなどに出る時もあります。
18:00 退社
19:00 保育園お迎え(いつもギリギリの時間に迎えに行くことが多いです。)
19:30 夕飯
<私はあまり料理が得意ではないため、平日の夜は娘の好きなうどんや野菜スープなど簡単に済ませることが多いです。>
20:30 お風呂
22:00 娘と就寝
<働くママは体力勝負だと思うので睡眠だけは確保するようにしています。>
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
自分一人ですべてをやろうとせず、周りの協力を仰ぐことです。
出産前は仕事を自分一人で抱えることが多く、毎日夜遅くまで残業していました。人に仕事を依頼するなんて自分が無能なようで苦手でしたが、出産後は抱え込んで出来ない方が迷惑をかけてしまうので、方針と最終確認だけは責任を持ち、後は周りにお願いすることが出来るようになりました。
仕事も子育ても家事もすべてを完璧することは自分の能力では無理なので、人にお願いできるところは最初からお願いして、自分一人で抱えないようにしています。
育休復帰から今までは順調だったのですか?
学生時代から結婚しても出産しての絶対に働き続けるんだと思っていたのですが、いざ妊娠すると産休育休で周囲に迷惑をかけてることになるので、申し訳なさ過ぎて。復帰後も、残業があまり出来ず、自分は周りに迷惑ばかりかけていると後ろめたさでいっぱいでした。娘も0歳でまだ歩けないうちから保育園に預けていることに心が痛んで「やはり会社員と子育ての両立は無理なんだ」と思うようになりました。
そこで子育てと仕事を両立する道としてフリーランスで何か始めようとある日思い立ち、勢いでコーチングの研修に通い始めました。
今思えば、両立は無理だと思いながら平日はフルタイム勤務、週末はコーチングの研修・・・とかなり無謀で、忙し過ぎて内容もあまり覚えていないのですが(笑)。
コーチングの研修を通じて、実際に独立起業している方たちと接したり、研修の中で自分自身のキャリアを振り返ったりする中で、会社員として安定して働きながら産休育休も取得し、また復帰して働いている自分は恵まれていると感じることが出来ました。
また職場でも家庭でも後ろめたさを感じず、今の自分に出来ることは何か考え行動していこうと思うようになり、退職は踏みとどまりました。ただ、あの時研修で学んだ内容が今管理職になってとても生きていると実感しているので、決して無駄ではなく、今となればこのために学んでいたんだなと思います。
この春から管理職へ昇進されたそうですが、はじめから管理職昇進を視野に入れておられましたか?
20代で主任になった頃、いつかは管理職になりたいと思っていましたが、出産し職場復帰後は仕事が終わるまで帰れない管理職を見ていて子供がいる自分には無理だ、管理職になれば周りに余計迷惑をかけてしまうと思っていました。
なので、最初話が来た時は「絶対自分には無理です!」と言いました(笑)
部門の責任者として現在意識していること、実践していることがあれば教えてください。
何が部署として最優先するべき事項かを常に意識し、他の人達と共有することです。
また、自分一人で仕事を抱えて出来ないとなると余計迷惑がかかるので、なるべく早めに他の部員さんに業務を依頼し、私は最終確認や方針を決めたり決定したりすることに注力するようにしています。
コーチングの研修を通じて気づいた出来ないことに後ろめたさを感じるのではなく、今の自分に何ができるか考え行動する。ということが生きていると思います。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
平日は私、土日は主人という分担になんとなくなっています。
平日は保育園の送り迎えや子供の身の回りのことは私が。
平日にできていない家事は主人が週末やってくれます。
結婚した当初から主人の方が家事は得意で、私は家事が出来ないという前提で動いてもらっているので・・・。 家事が得意な人と結婚してよかったと日々思います(笑)
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
娘に「ママお仕事頑張ってるね!」と言ってもらったり、働く私の姿を見て「会社行きたい!」と娘が言ってくれること。
すこしは働く女性の先輩として、娘に背中を見せてあげられているのかなと思います。
後は、一人の女性として気兼ねなく自分の稼いだお金を使えることです!
育児&仕事をしていて一番大変なことは? それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
働くママはみんなそうだと思いますが、突然朝発熱していたり、子供の体調不良は焦ります。
復帰後一年は月に1度、東京出張もあり娘が体調不良になったどうしようと不安だったこともありますが、今のところ義母が預かってくれることが多く、何とかなっています。
急に穴をあけてもいいように仕事も自分一人で抱えず、常に部内で情報共有するようにしています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児・・・なかなか、ゆっくり向き合う時間はないですが、小さいうちから「生まれてきてくれてありがとう。」や、「毎日保育園で元気に過ごしてくれてありがとう」という言葉や感謝は常に伝えるようにしています。
仕事・・・時間の制約があるので、長時間労働はできませんが、その代わりに自分には何が出来るということは常に考えて行動するようにしています。
これからの目標を教えてください。
まずは、広報の責任者として、結果を出すことです。
サイトをご覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
働くママは増えてきましたが、仕事に家事に子育てに精一杯頑張ってしんどい人が多いのも事実です。確かに両立は簡単ではありませんが、まずは、仕事に子育てに自分自身が楽しむことが大事だと思います
そうすれば子供も「働いてるママって素敵!」と思ってくれるはず。今から働くママを目指す若い世代のためにも、「働くママ=しんどくて大変」 ではなく、「ああいうママになりたい!」と思ってもらえる人になれるよう楽しんでいきましょう。
インタビュー by 湯本理絵