今回のインタビューは、ソフトバンク株式会社のモバイル事業法人営業部門の町田美由記さん!
出産前までは「計画通りに進めたいタイプ」だったという町田さんが、双子を含む3人の子育てを平日ワンオペで行うにあたり、どのように変化していったのか、双子育児の工夫とともに伺いました!(千田)
プロフィール
・氏名:町田美由記
・会社名:ソフトバンク株式会社
・職種:総合職
・簡単な経歴:
ソフトバンク株式会社(旧ソフトバンクモバイル株式会社)に新卒・事務職で入社。
法人営業本部のに所属し、法人契約に関わる業務を担当。
2011年に結婚し、長女を出産。
2013年4月に復職後、2015年7月に総合職へ転換。
2016年9月に双子の男子を出産し、2017年5月に復帰。
現在は法人営業部門で、営業活動に関わるルール・プロセス等の改善を行う業務を担当。
・居住地:東京都
・ご自身の年齢 :32歳(1985年生まれ)
・お子様の年齢 :5歳(長女:2011年12月)、1歳(長男・次男:2016年9月)
・ワークスタイル:時短勤務(週2、3回は在宅勤務)
現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。
モバイル事業の法人営業部門で、営業活動に関わるルールやプロセスの改善を行う業務を担当しています。
弊社では現在「働き方改革」に力を入れており、「Smart & Fun!」のスローガンのもと、ITやAI(人工知能)を駆使して、全社員がスマートに楽しく働くことを目指しています。
AI等を使った業務の効率化、スーパーフレックスタイム制とプレミアムフライデーの導入や在宅勤務制度の拡充など、様々な面で改革が実施されています。
私の所属する部門でも「定型業務を自動化・RPA化し生産性を向上させよう」という動きがあり、私もその一環でGoogleScriptを学び、担当している業務の自動化をはかっているところです。
現在は時短勤務で、週に2〜3回は在宅勤務制度を利用してテレワークで仕事をこなしながら、育児と仕事の両立をはかっています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
05:30:起床、身支度、朝食・子供の登園準備
06:00:主人&子供起床、朝食
07:10:子供達を車で保育園へ送る
07:50:一旦帰宅。家事の一部(洗濯など)を終わらせてから出社
10:00:勤務開始
16:00: 退社
17:00:一旦帰宅し、夕飯準備後に保育園へお迎え
18:00:帰宅、夕飯(子供達)、長女・双子入浴
19:00:夕飯(私)、双子寝かしつけ※
20:30:長女とピアノの練習、長女寝かしつけ
22:30:入浴・自分時間(撮り溜めたドラマを観るなど)
24時〜25時:就寝
※1:双子の寝かしつけをしている間は長女が1人ぼっちになってしまうので、私の実家とSkypeをつなぎ、父に相手をしてもらったり母に算盤を教えてもらったりしています。
出産して、何が一番変わりましたか?
性格だと思います。
双子の出産をきっかけに、「なるようになるさ」と思えるようになりました。
私は元々の性格が「計画通りに進めたいタイプ」。
先の事をあれこれ考えて計画を立て、その通りに進めようとするところがありました。
そんな私からすれば、計画をたてずに「なるようになるさ!」と思って行動できるようになったのは、劇的な変化といっていいと思います。
それほど双子育児は私にとって壮絶、ということでしょうか(笑)。
友人から「双子妊娠は何でもキッチリ予定通りにやりたいあなたに対する神様からの試練だよ。そろそろ結果オーライで生きなさいよ、っていう。」と言われましたが、正にその通りになっています(笑)。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
ハッピーなエピソードを探してみたのですが、考えてみるとワーママとなってからの私は基本全てがハッピーでした(笑)。
もちろん、大変な事や辛い事も沢山ありますが、良い事のほうが沢山あって。
同じワーママとして幸せも苦しみも共有し合える同志ができ、仕事のやり方・考え方を変えることができ、性格も以前より随分丸くなりました。
子供を産む前の私より、今の私の方が断然幸せだと思います。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
時短で働くようになってから1年くらいは「限られた時間の中で働く・育児をする」という環境の変化に順応できず、もがき苦しみました(笑)。
特に仕事面において苦労しましたね。もともと時間をかけて仕事をする、と言ったら聞こえはいいですが、ダラダラと仕事をしてしまう所があり、更に、仕事の仕方が自己流だったので復帰して新しい業務を担当する事になった際は今までのやり方が全く通用せず、やれどもやれども指摘の嵐で。
仕事も育児も大コケして、1歳の娘を抱きしめてワンワン泣いて、娘が頭をなでて慰めてくれるということが何度もありました。
私にとってあの1年は「暗黒の時代」です(笑)。
それをどうやって解決しましたか?
いい意味で色んな事を『捨て』ました。
全部自分で!という気持ち、人に頼るのは恥ずかしい事だという余計なプライド、完璧を目指す気持ち、などですね。
そうやって捨てる事で、時間と心の余裕ができて、仕事も育児も上手く回るようになりました。
捨てる事ができるようになった事は、特に仕事面において良い方向に働いたように思います。
産前は教えられた通りの手順で仕事をしていましたが、時短勤務になってからは無駄な作業はカットして業務を効率化するという事が自然とできるようになりました。
この視点がもてた事は私にとってはかなり大きかったので、あの暗黒時代は私にとっては必要不可欠な時代だったんだな、と今は思います。
出社拒否になりそうなくらい、本当に辛かったですが(笑)。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児では『計画をたてないこと』を、仕事では『計画をたてること』を大事にしています。
先にも書きましたが、もともと私は「計画通りに進めたいタイプ」。
ですが、子供の事に関しては、先の事を考えれば考えるほど見えない未来に対する不安が大きくなってしまうので、「今は子供たちが元気に生きていることが一番大事!」と割り切って、子供と過ごす「今、この時」に自分がすべき事を考えるようにしています。
仕事においては逆で、必ず計画をたてます。
計画をたてることで、『今の手順・ルールをそのまま使って納期に間に合うか』という目線が自然と持てるので、改善できる部分については積極的に改善案を提案していくように心がけています。
双子ならではの苦労と、良かったことを教えてください。
やはり、何でも2倍!ということですね。
ご飯、お風呂、寝かしつけ等、作業も時間も全てが2倍、大変さは2倍以上です。我が家は平日はワンオペ育児をせざるを得ないので(主人の勤務地が遠いため)、帰宅してから長女を寝かしつけるまでの3時間は戦争です。
ですが、双子が生まれたおかげで、私がこれまで最も苦手としていた「誰かに甘える・頼る」ということができるようになったのは良かった点だと思います。
我が家は夫婦ともに両親遠方なので、これまでは困った事が起きても自分達だけで解決してきました。
「誰かに頼ると迷惑をかける」という気持ちが強かったからです。
ですが、双子が生まれてからはそんな事は言っていられなくて(笑)。自分勝手かもしれませんが、「自分が頼られたら迷惑か?いや、むしろ頼ってもらえて嬉しい!」と超ポジティブな考え方に変えました。
今は、遠縁の親戚、親戚のお友達、保育園、お友達ママなど、「こんな時くらい頼って!今は甘えていい時期だよ!」といってくれる方々のお言葉に全力で甘え、長女を預かってもらったり育児サポートをお願いしたりしています。
今お世話になっている分、いつか何かの形で私も恩返ししたいと思っています
どんな逆境やピンチにも逃げずに立ち向かう、モチベーションの源は何ですか?
達成したい目標がある、ということだと思います。
『自分が退職する際、働いていてよかったと思えること』
『自分の存在が誰かの励み・力になること』
『イキイキ働く同志を作っていくこと』
これが私の目標です。
我が家の育児と仕事の両立の仕方は、誰かのお手本となるようなものではありません。
結局、自分達の力でどうにかしようとしてしまっていて、気合いと根性で乗り切っているような所が多々あるので。
そこは、これから改善していかなければいけないと思っています。
ただ、そんな経験をしている私だからこそ、いつか誰かが育児と仕事の両立に悩んでいる時、笑って励ましてあげられたりするのかな、とも思います。
そんな目標が、大変な事を乗り越えるための踏ん張る力になっているのだと思います
仕事、職場での夢を教えてください。
「イキイキ働く同志をたくさん作ること」です。
ここまで色々を偉そうな事を語ってきましたが、今、こうして私が育児と仕事を両立できているのは、環境と人に恵まれているから、です。
仕事においては、私の今後のキャリアプランを考慮した上で、会社の制度(在宅勤務制度など)を活用しながらキャリアを積んでいけるような仕事をふって下さっている上司、休んでしまった時などにサポートしてくれるメンバーがいます。
育児においては、我が家の事を自分たちのことのように考えてくれていて、困った時に手を差し伸べてくれる友達や親類がいます。
そんな沢山の方の支援を受けて今の私の生活が成り立っているので、今度は自分が支える側になってイキイキと働く同志を増やしていきたい、というのが夢です。
今後の目標やプランを教えて下さい!
まずは自分がイキイキと働くこと、そして人を育てる力をつけること、が直近の目標です。
今の私はまだまだ仕事の経験も知識も浅いので、これから色んな業務を担当して色んな人と関わりながら、人を育てる力を身につけていきたいなと思っています。
最後に、こちらのインタビューをご覧になっている方に向けてメッセージをお願いします。
私は現在役職についているわけでも、大きなプロジェクトを立ち上げているわけでもない、普通のワーキングマザーです。
そんなこともあり、このインタビューの記事を書くのにも相当お時間をいただいてしまいました。
ただ、今回、インタビューに答えさせていただくことで、自分がどうしたいのか、何を伝えていきたいのか、が明確になったなと感じています。
私達ワーキングマザーはまだまだ発展途上。
いつか大変だったことを笑って話せるように、一緒にがんばっていきましょう!
(インタビュー:渡邉 香里、構成:千田)