佐々木さんは、シーエーモバイル時代にお会いして以来、どんどんチャレンジされて転職、今年起業したパワーママ。
力を抜くところは抜きつつ、静かに燃える熱い想いと実行力が素敵な佐々木さん。
“「今、自分にできることに集中すること。この瞬間の自分の役割を全うすること。」とセルフコントロールするスキル”というのは、とても響きます。。
“将来ご自身でリアル店舗を経営したい”、という女性の声をよく聞きますが、実現している佐々木さんのインタビューにご注目下さい!(椿)
プロフィール
・氏名:佐々木 美紗
・会社名:株式会社メデテ
・役職名:代表取締役
・職種:漢方茶専門カフェの運営およびインターネット販売
・簡単な経歴:
日本マクドナルドで店舗マネージャーとして入社→シーエー・モバイル(サイバーエージェントグループ)でEC事業バイヤー&プロモーション→同会社にて電子書籍事業立ちあげ責任者→同事業を分社化して新設会社の社長に就任→月間売上1億円を達成するまで成長させるも2年半で再びシーエー・モバイルの主力事業として事業が吸収され、会社は精算→KDDIに転職→今年4月に起業
・居住地:東京都品川区
・ご自身の年齢 :37歳(1977年7生まれ)
・お子様の年齢 :1歳(2012年12生まれ)
・ワークスタイル:フルタイム
現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。
漢方茶を専門的に扱う会社を立ちあげました。毎日の生活の中で水分は必要不可欠。その水分を漢方茶に替えるだけのお手軽な体メンテナンスをサポートする商品として全26種類のお茶を展開中です。漢方茶を軸にリアル店舗とネットの両方で販売しており、リアルとネットの好循環を生み出すことにチャレンジしていきたいと考えています。
Webページ: http://medete.jp
リアル店舗:渋谷区恵比寿南3-9-3 (営業時間:11:00〜19:00 火曜日定休日)
私自身としては定休日である火曜日以外の週6日お店に出勤していて、お客様のオリジナルブレンド茶をつくったり、近隣店舗に卸の営業をしたりしています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
7:30 起床
7:40 洗濯物を干す、子供の食事、保育園の支度
9:00 保育園に送った後、出勤
9:40 恵比寿店舗到着
10:00 お店オープン作業
11:00 メールチェック、webページアクセス数確認など、発送作業、発注確認、各種事務作業、接客、お茶づくりなど、お客様のご来店状況に合わせて臨機応変にやることが変わる。
12:00 ランチ
12:30 店舗運営
18:30 帰宅
19:00 お迎え&買い物
19:30 自宅に到着、子供と遊ぶ
20:30 夕食
21:00 入浴
21:40 寝かしつけ
22:00 食器洗い、片付け、各種事務作業、インターネット、読書、テレビ鑑賞、夫とのコミュニケーション、飲酒
1:00 就寝
出産して、何が一番変わりましたか?
友人と飲みに行く機会が圧倒的に減りました。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
もともと仕事をするのが好きなので、家庭を離れて仕事に行くのが好きですし、かといって仕事が終わって子供に会うのも楽しみなので、家に帰るのも楽しみになりました。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
毎日同じサイクルで動かなければならないことです。例えば今日は仕事を遅くまでやったり、夜飲みにいってお昼まで寝ていたい、といった不規則な生活ができなくなりました。あと、一週間の中でお休みが一日しかないのですが、その日は一日中子供の面倒を見ているので、自分の自由な時間がかなり限定されていることが大変だと感じることはありました。
それをどうやって解決していますか?
夫は会社でもよく知られるほどのイクメンなので、協力しあって乗り越えています。精神的には専業主婦の方は365日一日中お母さんをやっているので、自分も頑張ればできる、と思うようにしています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
今は起業したてなので、あまり育児に気持ちがいっていないということもあるからか、育児で心がけていることが特にありません。。(すみません、ダメ母で。)子供が笑顔で過ごしてくれて、毎日をただ乗り切れればいいと思っています。仕事は本当に課題が沢山ありますが、今自分にできることに集中する気持ちを大事にしています。
今年起業された佐々木さん。どうして会社員をやめて起業されたのですか?
一度子会社とはいえ、会社を設立したけど吸収されてしまった結末がずっと心の中に無念な気持ちとして残ってしまいました。転職先のKDDIという大きなフィールドでキャリアを積むこともとても魅力的でしたが、経営の再チャレンジへの気持ちが消えることはなく、中小企業庁の創業補助金への応募が採択されたのをきっかけに起業することにしました。
なぜ、漢方のお茶を取り扱うカフェを立ち上げたのですか?
もともと自営業みたいな仕事をしたいと思っていたので新卒で店舗運営の教科書みたいなマクドナルドに入社しました。ところが激務すぎて退職を余儀なくされ、縁あってモバイル・インターネットビジネスに携わることになりました。起業する際のビジネスアイデアとしてそんな自分の経歴を活かしてリアルとネットの両軸でやれるビジネスはなにか、模索していました。そこにハマったのが健康茶の分野でした。健康茶の多くは私も愛飲していましたがルイボスティーやどくだみ茶など単一種がほとんどだったので、漢方の考え方を取り入れてブレンドする漢方茶の存在に出会った時は、「これだ!」と思いました。
カフェ経営は、お店に出る必要があり時間のやりくりも難しいのでは・・?
カフェ経営はオフィス勤務に比べると体力的には大変かもしれません。でも体を動かしたり、お客様と笑顔で接するうちに自分も元気になれますし、否が応でも「カスタマーファースト」になりお客様のニーズにシンプルに向き合えるので仕事の種類としてはやりがいを感じやすいのではないかと思っています。お休みが週一日ということについては慣れてしまえばそのサイクルで回せますが、美容院に行く時間はなかなか取りづらいかもしれません。(病気になったらどうするんだろ。。)今はお客様の入りがパラパラなのでスタッフが揃うときには早めに帰って用事を済ませたり、家族との時間を増やしたりしています。
会社員時代と今と、どう違いますか?
- 融資でお金を回しているので状況に応じて収入が不安定になり、常にあと○ヶ月はやっていけそう、というリアルな金銭的不安が頭から離れない。
- 金銭的不安、Facebookなどを通じての知人の成功への焦り、売上の伸び悩みなど色々な困難に囲まれている現状を抱えて毎日を過ごしているので、「今、自分にできることに集中すること。この瞬間の自分の役割を全うすること。」とセルフコントロールするスキルがあがった。
- 上司も株主もいないので気が楽。
- 決めることが多い。
今後の目標やプランを教えて下さい!
なんにせよ、早く黒字化まで持って行きたいです。そのためにweb販売をもう少し伸ばしていきたいと考えているので、当面はここのブラッシュアップが課題です。5〜6年まで生き延びることができたら2店舗目、3店舗目のオープンやティーパックではない形での商品開発、10年以上継続できたら薬草栽培の方まで関われたらたら面白いな、と思います。
それと、女性の新しい働き方の創出にも興味があり、チャレンジしていきたいと考えています。現在2名の女性社員を雇用していますが、2人共それぞれ目標や事情を抱えています。1人はご家族の介護があるため時間に制限があったり、もう1人は夢を実現するために学校に通ったりしています。そうでなくても多く女性が出産や子育てで時間的な制限やブランクが発生することがあり、時間の使い方は千差万別です。そんな中でも柔軟に働く場を提供するのにシフト制というところにヒントがあるのではと考えています。今はまだそこまでの余裕もないですが、将来的にはよりベターな形はないか模索していきたいと考えています。
最後に、メッセージをお願いします。
パワーママ世代は仕事でも働き盛りだし、子供も手がかかる大変な時期だと思いますが、この頑張りが今や将来の日本を支えていることは間違いないと思います!仕事のことや家庭のことをどんどんシェアして、より自分らしく、よりハッピーなワーキングマザーがどんどん増えることを願っています。
インタビューby椿