今回のパワーママインタビューは、manmaの企画で東京女子大学での講演をお声がけいただいた、岡村さん。
二児出産後、小一の壁に直面しつつも職場復帰だけでなく精力的なプロボノ活動までみるみるアクティブに始動していくお話を伺っていたので、今回インタビューしました!(インタビュー by椿)
プロフィール
・氏名:岡村紘子
・職種:大手生命保険会社の契約者窓口オペレーター
・簡単な経歴:大学卒業後、クラブツーリズム株式会社入社。富裕層向けの海外旅行専門部署にて企画販売添乗を担当。25ヶ国渡航。第一子出産まで旅行業界8年。
第一子が5ヶ月の時に東日本大震災を経験。地域で繋がることの重要性を感じ、震災翌日にmixiで親子サークルを立ち上げ、地域で楽しめるイベントを多数企画。
また、お金の知識をつけるために、長男1歳の時に大手生命保険会社のオペレーターとしてパート勤務スタート。独学でファイナンシャルプランナー2級取得。
次男の育休中にプロボノとしてmanmaに参画。
今年6月、第二子の育休から復職。現在、保育士試験を受験中。
・居住地:東京都
・ご自身の年齢 :37歳、1979年
・お子様の年齢 :6歳、2010年と1歳、2016年
・ワークスタイル:パート
現在のお仕事の内容、ワークスタイルを簡単に教えてください。
週4日オペレーター勤務。それ以外の時間は、プロボノとしてmanma ( http://manma.co ) の運営に関わっています。
manmaは、2014年に現役大学生が「いまの女子大生の手で安心して母になれる社会をつくる」をコンセプトに立ち上げた団体です。大学生や若手社会人が実際の子育て家庭に遊びに行き、子育て体験をする「家族留学」というサービスを提供してきます。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
朝6:00起床、次男に授乳しながらiphoneでmanmaのSNS投稿、slackでメンバーの動きを確認。
朝7時、息子たちと夫が起床。家族の朝の支度と朝食。
8時、長男の小学校登校を見送り、次男を認証保育園に送り、電車通勤。
8:50〜13時、仕事。長男の新一年生生活のサポート優先。下校に間に合うように急いで帰宅。
14時〜16時。長男のオヤツ、宿題、くつろぎタイム。
16:30次男の保育園お迎え、スーパーへ買い物。
17時帰宅。夕飯準備。長男と次男と少し遊ぶ。
18時次男夕食、19時長男と夕食。
20時お風呂、絵本読み聞かせ。
21時就寝。一緒に寝てしまうことが多い。起きている時は、slackでメンバーとやり取りや読書やSNSチェックなど。
23時頃、夫帰宅。24時頃就寝。
出産して、何が一番変わりましたか?
家族が一番大事。地域の繋がりの中で子育てすることをモットーにしています。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
長男の0〜2歳時に地域の親子サークルを立ち上げ、色んなキャリアのママと仲良くなり、家事育児のコツを共有したり、困った時はお互い励まし合いながら乗り越えてこられことです。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
子どもの体調不良。新しい職場で仕事を早く覚えなければいけない時期に預け先からの呼び出しで早退、欠勤になった時はとても弱気になりました。
それをどうやって解決していますか?
職場のママさんと連絡先を交換し、シフトの交代など相談できるように普段からコミュニケーションを取るよう心掛けています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
人生は長いが、子育てさせてもらえる期間は本当に僅か。家族の笑顔が一番大事。キャリアダウンしても良い、細く長くでも働き続けることが大事だと割り切りました。
お仕事復職と、manmaという複業をすることに決めたのはなぜですか?
復職先はライスワーク。
manmaはライフワーク。ビジョンに心から共感しており、manmaメンバーと仕事が出来るのが最高に楽しいので。
岡村さんがmanmaでどのような活動をしているか教えてください!
プロボノとして、広報を担当。主にSNSの投稿をしています。広報戦略を立てたり、大学と連携した事業で大学生向けのライフキャリア教育のワークショップを企画運営しています。 http://blog.manma.co/2017/04/27/0426/
最近の学生の、ワーママに対する印象はどのような感じなのでしょうか?
テレビやネットのネガティヴな情報ばかりがクローズアップされて、仕事と子育ての両立は難しいのではないかと思っている学生は多いです。何かを犠牲にしてワーママしていると思われているかもしれません。もっとポジティブな面を伝えたいです。
manmaとの出会いはどんな感じだったのでしょうか?がっつり入ることになるまでのエピソードを教えてください!
manmaを初めて知ったのは昨年の9月、知人のFacebookのシェアでした。
子育て6年の中で、多世代との交流を通して子どもに色んな世界を見せたい気持ちがありました。manmaの家族留学はビビビッと雷が落ちたような「コレだ!」という直感ですぐに受け入れ家庭に申し込みをしました。
翌月10月、初めて我が家に家族留学に来てくれたのは早稲田大学の女子大生。平日の16〜20時まで、生後5ヶ月の次男を抱っこしたり、年長児の長男とプラ板作りをしたり、私たち親子の普通の日常に混ざって色んなお話をしました。
彼女のご両親は共働きでフルタイム。保育園、学童も延長時間ギリギリまで使っていたそうです。そんなお母様をみて「自分には仕事と子育ての両立は難しいかも、、、」と感じ、自分の親とは違う働き方をしている家庭、今回、あえてパートや専業主婦の家庭に家族留学したいとリクエストを出していたそうです。
「高学歴女子はバリバリのワーママになりたいのかな」との先入観が有ったので、そのリクエストはとても意外でした。
私はどこかで(家族の事情や考えがあったとしても)正社員フルタイムワーママじゃない自分に後ろめたさを感じていたのですが、彼女に自分のライフキャリアを話すうちに「我が家は我が家、私は私で良いんだ」と、自分を肯定出来たような気がします。
そんな気づきから、家族留学を運営しているmanmaの大ファンになり、交流会や座談会に参加する中で、”プロボノ”という言葉と出会い、お母さんスタッフとして参加することになりました。
育休中に、優秀な学生メンバーについていくのは大変でしたが、おばさんの逞しさが大いに生きました!
お仕事を週4にして残りはmanmaというバランスも、なぜこういう割合にしたのか、気になります。
仕事は週4にして残りをmanmaにした理由は、もっと広報として力を付けたいと思うようになったからです。広報という仕事自体は、代表の新居さんに提案されるまでは未知の領域でした。手探りの状態で練り上げた広報施策に反応があった時は物凄く嬉しく、またmanmaを応援してくださる方々と繋がり交流することに喜びを感じ、manmaの成長に貢献していきたいと思っています。
また、他にも新しいチャレンジをしてるので意識的に学びの時間を作ろうと思っています。
保育士のお勉強もされて試験にもチャレンジされたとか。お勉強されて、どうでしたか?きっかけや手ごたえも教えてください!
保育士試験を受けようと思ったきっかけは、長男の偏食です。離乳食から続く私の悩みで、息子との関わりを試行錯誤する中で、地域で尊敬するベテラン保育士さんにお世話になり、次男の妊娠中に保育士試験の勉強を始めました。産後5ヶ月の時にまずは2科目に絞って受験しました。今までの子育て経験で答えられる問題も多く嬉しかったです。今年中に実技試験も合格したいです。
今年は小学校入学でしたね、小一の壁はありましたか?
小1の壁は感じています。
我が家の場合は、預け先というよりも息子の精神面フォローという意味で、かなり気を使っています。
就学前から給食への心理的ハードルが高く、ほとんど給食を食べない日も多く、新しい生活にクタクタになって帰宅してきます。給食は、学校と連携しながら少しづつ改善してきていますが、新しい生活に慣れるまでは、寄り添う気持ちを心掛けています。
次男の復職が一歳(5月末)であり、そもそも育休中は学童に申請できないので、申し込みはしないで小学校に入学しました。
入学の時点で、学校併設の学童はキャンセル待ち状態。それは予想していたので、少し距離はありますが、隣の学童に空き確認したところ受け入れ可能とのことで、夏休みからお世話になる予定です。
学童を利用せず息子の下校に合わせてバタバタしましたが、長男の新生活サポート最優先に出来たので、我が家にとっては必要な時間でした。
今後の目標やプランを教えて下さい!
20代は、旅行一筋で、旅行業界に8年いました。企画添乗販売なんでもし、海外25カ国いきました。世界一周旅行ツアーの担当もしてました。自分のやりたかったこと全部できたのでまったく旅行業界に未練がありません。そして、保険業界にかれこれ6年。だいたいの保険知識は習得しファイナンシャルプランナー2級も取得したので、ルーティン化し新しい経験が少なくなりました。
今後は保育・教育の道に進みたいと考えています。保育の勉強はとても楽しく、特に愛着形成にとても興味があり、いずれは大学院で研究をしたいと目標が出来ました。息子たちと共に、私自身も常に勉強を続け、好奇心旺盛な母でいようと思います。
最後に、メッセージをお願いします。
私には強烈に東日本大震災の当日の記憶が残っています。都内住まいでしたが、夫は帰宅困難で、生後5ヶ月の息子を抱えてとても不安な夜を過ごしました。「繋がりたい、誰かと話したい」そんな思いが、親子サークルを立ち上げる原動力になりました。そして、みんな繋がりたがっていることに気づきました。
バリバリと仕事をしてきた女性ほど、周りに甘えるのが苦手だったりしますが、子育ては自分1人では出来ません。母である自分が疲弊して孤独にならないように、力を抜けるところは抜いて、笑顔でいられるようにしたいですね!