今回ご紹介するのは、起業を始めたばかりの個人事業主の方々へ、”ネットサービス”を通じて力強い支援を行っている橘明日香さん。現在では、ママ目線を活かしたサービスでファンの声に応えて活躍中ですが、家庭との両立が出来ないと仕事を辞め、”働く”ことが叶わなかった時期も経験されています。それでも育児を優先に、自分の叶えたい夢も諦めたくない、そんな想いから現在のワークスタイルを選択・確立されています。協力してくれたご両親への想い、関わりにもグッときます。「無理をせず自然体での両立」そんなロールモデルインタビューです。
プロフィール
氏名: 橘明日香さん
会社名:ホームページ・チラシ・名刺デザイン制作 モバイルエール
職種:HP・DTPデザイナー/ネット活用セミナー講師
簡単な経歴:大学卒業後、システム関連業界でシステム開発に携わる。育休後、復帰するものの困難に直面し退職。転職活動や資格取得等を行った結果、個人事業サイトの制作に携わったことがきっかけで、個人事業を中心にHPデザインをフリーにて行う。
居住地 :神戸市
ご自身の年齢 :38歳
お子様の年齢 :12歳(長男)、8歳(長女)
ワークスタイル :自営業
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
個人事業主さんのシステム面を通じた応援全般。個人事業主のHP作成を中心に、ショップカード・名刺作成、ブログ作成支援。
プレ起業段階のママへのネット活用、販促活動支援等を行っています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
5時・・・起床デザイン・サイト制作・メールチェック・ネットツールに情報発信
7時・・・朝食準備
8時・・・子供・夫を見送り洗濯、洗い物、掃除
9時・・・再び仕事開始
(家でデザイン制作を行うこともあれば、外で打ち合合わせ、セミナー講師業を担当することも)
15時・・・子供の帰宅時間にあわせて自分も帰宅
(その日仕上げねばならない仕事があれば、仕事を行う、なければ子供とコミュニケーション)
18時・・・夕食準備
19時半・・夕食
20時半・・入浴
21時半・・子供達が就寝、再び仕事開始
24時・・・作業終了、就寝
仕事のスケジュール管理の上で、意識されていることは?
子供が学校に行っている時間に、外回りや打ち合わせのアポを入れるようにし、子供が戻る頃には家に戻って、中でのデザイン作成や広報活動・ブログ発信を行っています。子供の長期休暇中は一緒にいる時間を大切にしたいので、基本的には仕事は入れませんが、相手がママさんの場合は子供連れ同士で打ち合わせを行うこともあり、プライベートでも子供同士仲良くなり、遊んだりしています。子供を預けたり、預かったりママ同士も助け合っています。
今のワークスタイルに至るまでの経緯を教えてください。
子供の頃から父がパソコンを触っていたのを身近に感じていた環境だったこともあり、就職後はシステム開発に携わっていたことなどから、パソコンと繋がる生活を送ってました。
育休復帰後、勤務形態については色々と交渉を行ったものの、残業もしてもらわないと困る(22時まで残業が当たり前という環境)と言われ、子供を抱えて続けていくことができないと判断し、退職を申し出ました。
その段階では、次なる展望が明確ではありませんでした。自分自身を見つめ直す時間、子供と向き合う時間、不妊治療、アロマの資格取得・・・。何度か転職のチャンスはありましたが、その時々で子供の不調や妊娠などの事情があり、就職する事にはご縁がありませんでした。そんな時、知人の業務である個人事業サイト制作の手伝いを始め、その中で、サイト制作などを勉強させてもらいました。その後、お客様から直接依頼を受けるようになったことが現在の仕事に繋がるきっかけです。
最初はHP作成から始まり、ショップカード・名刺作成など、個人事業主の方のインターネット活用面・チラシ名刺等の販促ツールのデザインの全面的なお手伝いを重ねていくことで、次第に法人顧客にも広がっていきました。コネもお金もない状態でしたが、外に出ていく営業は、子供が小さかったこともあり一切行っていません。ソーシャルメディアが広がっていった時期も重なり、自分のできることについて、心を大切にした発信・コミュニケーションを行う中で受注を頂くようになりました。お陰様で、自分が輝いていられる、かつ子供のフォローが出来る時間の融通がきくワークスタイルを叶えることが出来ています。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
ある程度の所得を得るための仕事でいいと思っていたのが、子供優先の時間制約がある中で、自分らしさを活かし、夢を実現する仕事をしたいと思うようになりました。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
納期に追われたとき、土日や夜の仕事の時は、夫が早く帰ってきてくれて、家事を担当してくれています。夫の家事割合は少な目かもしれませんが、その分、仕事面で経理・税務面については全てお任せしているので助かっています。家事は子供が小さい頃は両親の協力があって助かりました。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください
仕事をしているからこそ、育児がキラキラして幸せを感じています。育児のみを行っていたときは、社会から閉ざされ、生産性のない生活をしていたので自己満足の育児に終わっていたような気がします。仕事により、誰かの役に立っていると感じて満足を得られ、その間に子供に会えない辛さが仕事を終えて会えたときの嬉しさを倍増させてくれます。育児と仕事の相乗効果が出ています。ママだからこその視点で仕事が出来ていることも嬉しさの1つかもしれません。
育児&仕事をしていて一番大変なことは? それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
やりたいことを全てやろうと思うと時間が足りないので、仕事ではいかに効率化を行うかという点でスタッフに任せ、プロジェクトとして仕事をコーディネートすることで手放せる業務の整理を行うようにしています。育児では心の折り合いをつけて自分一人で抱えることないようにしていて、子供たちにも協力をしてもらっています。家事を一緒にやりながら覚えることで自立性を育てることにも繋がっています。仕事の納期が近い時など様子を伺って、息子は自主的に、ご飯を作ってくれたり、洗濯物を干してくれたり、助かっています。家庭内を、1つの組織として運営しているという感じです。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児・・・・ふれあいとコミュニケーション。合間があれば、子供からの報告や悩みを聞くようにしている。
仕事・・・・常にプロ意識を持つ。ただ、育児があるからと許されるものではないが突然のアクシデントはつきものであるため、お客様には最初から断りを入れている。「ワーママという状況のなかで、仕事を手伝いますがよろしいですか?取り決めたことは守りますが、子供が病気等で対応できず多少の前後はありうるかもしれないですが、その分、ママ価格でやっている」ということを伝え、賛同してくださる人とのみ仕事をしています。賛同して下さった方には300%全力で力を注いでいます。
ご両親からは協力を得ているだけでなく、恩返しもされて、家族を大切にされている様子が印象的です。その想いを教えて下さい。
まずは育児・家族を最優先。その後で仕事のスケジュールを入れるようにしています。仕事ができるのも子供や両親の協力があってこそなので、家族の輪を大切にしています。子供が小さいときに助けてもらっているので、親の通院の付添には協力し孤独にならないようにしています。家族といったとき、核家族だけではなく、両親やその周辺の親戚との繋がりを大切にし、その大前提の外に仕事を組み込むようにしています。1人では今のように仕事は成功していなかった、成功するには時間がかかっていたと思うので、両親には感謝しています。
これからの目標を教えてください。
家族の軸の中での自分、仕事の中での自分、それぞれで成功したい。子供の反抗期や思春期を迎える中で団結している家族であり続けたい、仕事でも路線が広がり、個人事業を応援する業務になってきているので、HPを通じて自分らしい生き方でHAPPYになれる人が世の中に増えるよう、活動を広げていきたいと思っています。
サイトを覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
自分のやりたい夢はママも叶える権利があります。諦めることなく自分を大事にして、ママライフを充実したものに、後悔することなく生きていきましょう!
インタビュー by 三條
構成 by 井本