今回のインタビューは、保育士と2児の育児を両立される今村美穂さん。
保育士だからこそ“子どもと接する時間”の少なさに悩み、
子どもが小さいうちは一時的にアシスタントという選択をされているそうです。
「その子供が今出来ることにまず喜びを共感すること」と仰る言葉など、
なるほど~!と気づきをたくさんもらえるインタビューです。
プロフィール。
今村美穂(33歳)
保育士 保育園勤務
子どもは、6歳の長女と、3歳の次女の2人。
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
保育園で乳児(2歳児クラス)を担当。障害児も担当。
保育園というとどこも同じと思われることも多いですが、
1人ひとりの乳児を大切に保育をしている点で特徴のある保育園で す。
具体的にいうと、
乳児は保育士は担当制(食事、排泄、着脱、ねむりは定まった保育士が担当)となっていたり、
きょうだい保育(幼児は同年代のクラスではなく、 縦割りのクラス)
をしています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
6:30 起床・朝食・子供たちの支度
7:30 出社
8:30-16:30 勤務
17:30 保育園にお迎え・入浴・夕食など
21:00 子供たち就寝
24:00 就寝
旦那様との育児家事分担などはどうされていますか?
家事に関しては、お互い好きなこと・ 得意なことが異なっていたことが幸いして
うまく線引きできている気がします。
料理は私で、
育児に関しては、保育園の登園は主人、降園は私となっています。
主人は子供たちが就寝後の帰宅が多いということもあり、
子供たちとの朝のコミュニケーションを大事にしたいようで毎日楽 しく歩いて登園しています。
降園後の私は、入浴→食事→就寝とあっという間ですが、
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~! と思うHappyなエピソードを教えてください。
些細なことですが、
”保育園のお迎えに行って子供たちの笑顔をみること”
”帰り道に今日一日の出来事を子供たちそれぞれと話すこと”
が毎日の原動力です。
とはいえ、 育児だけではこういう気持ちになれているかどうかわからなく( 多分思えていなかった)
仕事を通じて社会に出ているからこそ、バランスよくON/ OFFの切り替えができているのだと思います。
育児&仕事をしていて一番大変なことは何ですか?
”子供と接する時間が少ない”
保育士は早番や遅番と変則勤務で、 早番の日は子供たちが起きる前に出勤したり、
遅番の日は、 保育園のお迎えに行けないので祖母にお願いしたりしていました。
他にも会議や研修が月に数回あり、 保育士という仕事をしていながら自分の子供と
接する時間が少ないことが気持ちの面で一番大変でした。
それをどうやって解決していますか?もしくは、 解決していこうとしていますか?
悩んで、悩んで・・・
育休中も復帰したときの働き方を悩みましたが、結果的には働き方を変え、
正社員ではなくアシスタント(パート) になる決断をしました。
保育士としてクラスの担任を持てないという葛藤はありましたが、
園児と接することには変わりはなく、
何よりもアシスタントの場合、 固定勤務のため
帰宅してからの子供たちとの時間をこれまで以上に多く持つことができました。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
”子供たちとの時間”
朝食はちゃんとつくれていないので、 夕飯は毎晩手作りのものをと拘っています。
時間に余裕があるときは、 子供たちと一緒にごはんを作ったりしています。
仕事では、今は、アシスタントという立場ですが、
それに甘んじることなく、担任をしていたときと同じ気持ちで
担任のサポートができるよう努めています。
一人一人の乳児を大切に保育しているということですが、乳児期の関与の大切さみたいなところを教えてください。
※乳児期は0,1,2歳児
園内ではハンガリー保育園への研修や一年を通して研修やセミナー 、園内研修など
保育の質を向上させるために研修に参加しています。
●流れる日課(⇔一斉保育)
ひとりひとりの時間を大切にしています。
遊びはもちろん育児(食事、睡眠、排泄) は決まった時間に一斉に行動するのではなく
1人ひとりの生活リズムをつくることで子供の自立を育んでいます 。
●担当制
1人ひとりの子供を大事にする。 特に乳児期は大人との信頼関係をしっかりと築いて
いくことが情緒の安定につながります。
●発達に合った遊具
遊具には子供の発達を助ける機能があり、
各年齢の子供の特徴や発達に合わせた遊具の提供をしています。
遊具は子供たちが手に取って自由に遊べる場所にあり
温かみの感じられる手作り遊具や木製の遊具を多く揃えています。
保育のプロとして、 保育園での子どもたちの個性を感じる瞬間や、
個性を大事にしてあげるためのコツなどがあれば教えてください!
子供たちを肯定的に見る!
例えば、人と比較したり、 発達の早い遅いだけで子供をみるのではなく
その子供が今出来ることにまず喜びを共感することです。
今もっともご興味のあることは何ですか?( 仕事でも育児でも可)
やはり、子供たちの将来に興味があります。
仕事を通じてたくさんの園児をみてきていますが、
それぞれに個性があり、この子たちが10年後20年後どんな” ひと”になっているのか・・・。
自分の子においても、どうなっていくのか、どなっているのか。
最後にサイトをご覧のみなさまへ、メッセージをお願いします!
初めは(当サイトのワーママが)
ただ、 それぞれの家庭のやり方にあった育児や仕事の仕方があると思いま すので
少しでも参考になれば嬉しいです。
インタビューby高村