今回のパワーママインタビューは、関西コアスタッフでもある湯本理絵さん。教育機関で働きながらも、仕事や職場に囚われず、やりたいと思ったことにはどんどん挑戦し、仕事場だけでは積めない経験や人脈を幅広くお持ちです。「公私融合」をテーマに、自由な働き方を模索し続けている湯本さん。職場での仕事が自分が思うものと違うと、つながらないことにやきもきしたこともあったのだとか。それでも仕事一辺倒で考えるのではなく、トータルで捉え、仕事以外での実現性も考えて行動する中で、いつしかその戸惑いは消えていったそうです。
今、少しモヤモヤする思いをお持ちの方には考え方のヒントとなるインタビューではないでしょうか。
・氏名:湯本理絵
・職種:教育機関 事務局職員
・簡単な経歴:新卒後一般職として就職するも納得のできる働き方、仕事を見つけるべく、経理やマーケティングプランナー…と転職。3度目の転職で現職にパートタイマーとして勤務。その後契約職員を経て正職員となり、現在に至る。
・居住地:大阪府
・ご自身の年齢 38歳
・お子様の年齢 3歳
・ワークスタイル フルタイム
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
教育機関の事務局で主に資格取得や就職・進学の筆記試験の対策講座を運営管理しています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
5:00~5:30 起床 メールチェック、朝の早い仲間とメッセンジャー等でやり取りしながら作業をすることも。
6:30 パンを焼きながらテレビ体操でラジオ体操/夫・子どもが起きる
6:40 朝食を取りながら夫のお弁当作り。子どもの準備をサポートしながら身支度を整える
7:30 出発、保育園へ送り出し→職場へ(往復の移動中にメッセンジャーやメールへ返信等)
9:00 出勤
13:00頃 昼食
17:50 職場を出る
19:00頃 最寄り駅に到着。買い物をして帰宅
19:30~20:00 小休憩、夕食の準備を並行させる
20:30 子どもと夫が帰宅(子どもは義実家が保育園へ迎えに。夕食までお世話になって夫が義実家へお迎えに)
わたしと夫が夕食(その間子どもは一緒に食卓で会話したり、隣で遊んだりしていることもある。)
22:30 子どもとともに就寝
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
ひとつの命を預かる立場になったからか、ちょっとは肝が据わったような気がします(笑)
興味・関心の世界が広がり、深まりました!特に地域や教育については仕事でも関わっていたので関心を持っていたのですが、それまでは表面的にしか理解できていなかった気がします。
子どもが生まれたことで今まで以上に興味・関心が高まり、実際に自分の住む地域でされている活動に目を向けて情報を得るように意識したり、時には実際に参加してみたり、教育をはじめとする子どもにまつわるテーマももっと学んでみたい!と思うようになりました。
また自分の周りがより良い状況になるためには家族だけが良い状況というのはあり得なくて、社会全体がより良い状況になることが必要なのだ…ということに気づかされ、そのために自分は何ができるかを考えるようになりました。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
子どもをお風呂に入れてもらうこと、洗濯物を干すのは夫が担当しています。また普段は夫の実家にお願いしている保育園へのお迎えも夫が早く帰ってくる日はお願いしています。後は週末の掃除もほとんど夫が…実はわたしが担っている家事はそれほど多くないのかもしれません。
夫の家事は全てがパーフェクトではありませんが、そこはお互い様…ということで「もう少しこうしてくれたらいいのに」と思っても目をつぶり、タイミングを見計らって伝えるようにしています。すぐ良くなる!ということは無いので、イライラすることもありますがほんの少しずつ効率も良く手際よくなっている気がします。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
別々に過ごす時間があることで、メリハリのある生活ができている気がします。
また仕事柄、業務の中で育児にも活かせそうな経験をさせていただいているので、この仕事で良かった!と思います。
育児&仕事をしていて一番大変なことは? それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
通勤時間が1時間半くらいはかかるので、どんなに早く帰ってきても寝るまでの時間が毎日タイムトライアルのよう・・・自分の時間が無い状態が続くと、精神的な余裕が無くなり、ストレスが溜まるので他のことも少しずつうまくいかなくなっていきます。
わたしにとって一人の時間も大切なので、時短中は電車を待つ少しの時間でも必ずカフェによってラテを飲んで朝のバタバタを一旦クールダウンさせていました。フルタイム勤務となった今は朝少し早く起きて一人の時間を確保するようにしています。ただ、早起きが辛い時は無理をしません。
職場や仕事に囚われず様々なことに挑戦されてますが、具体的にこれまでどんなことに挑戦されてきましたか。
自分で「面白い!」とか「これは挑戦したい!」と思うことはあまり深く考えずにまずはやってみる、ということが多いです(向こう見ず・・・ということですね)。妊娠前まではフラメンコ、ボイストレーニング、ワーク・ライフバランスを学び、勉強会を開催…といったことをしていましたし、仕事や自分の関心に関連しそうな資格も年に1つずつくらいのペースで取得しました。ワーク・ライフバランスは共に勉強した仲間同士で作った任意団体の運営もしています。最近はその任意団体で様々な場で活動する仲間と共に実際に発信の機会もあり、行政の事業を受託していたりもします。育休復帰後からは育休復帰者同士で話せる対話イベントの主催もしてきました。職場に同じような復帰者がいない、職場ではなかなか話しづらい…ということを話して発散しながら対話で明日へのヒントを持って帰る、というのを目指しています。
そして現在はパワーママプロジェクトにも関わらせて頂いています。多くの素敵な方々と出会えて、私自身が何より勇気づけられています。ありがたいです。
そんな風に仕事以外にも様々な活動を始めてみようと思ったきっかけはなんでしたか。
結婚を機に転職したり、その後もライフステージの変化とともにキャリアについて考えたりする機会があり、「仕事だけ、家庭だけ…と偏らずに自由に動きたい」と試行錯誤しているうちに今の形になりました。 産休・育休をきっかけに出会った方、イベント主催をすることで出会えた方は仕事一辺倒の生活だと会えなかった方も多く、世界がさらに広がっています。自分で自覚していない自分の変化や一面が引き出されているのではないかとも思います。
仕事では正直に言うと、関心のある分野と今やっている業務がリンクしておらず、納得のいく成果も出せていません。はじめは自分以外のせいにして不満だらけだったのですが、いろんな方とお会いして話すことで「今は繋がっていないかもしれないけど、今後必要になった時にいつでも活かせるように今できることをやっていこう!」と思い至ったら気持ちも楽になり仕事にも前向きに取り組めるようになりました。
今後はどんな働き方を目指していますか。
自分の属する組織を越えた働き方を目指しています!
…というと、壮大な感じもしますが、面白そうなことにはどんどん今後も挑戦し、動いていきたいと思っています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児ではなかなかうまくいっていませんが「なるべく本人に考えてもらうこと」「対等に接すること」を心がけています。
仕事では、というか生活していく中で「公私融合」を目指して、大切にしたいと思っています。
結婚当初くらいは仕事とプライベートはしっかり切り分けて…とはじめは考えていましたが、ワーク・ライフバランスやダイバーシティを学び、色々とやっているうちに「公私融合」というキーワードに出会い、しっくりくるなと思いました。仕事も仕事以外の生活も含めた人生を経験しているのはわたしという一人の人間なので、どの場面も切り離せないし、それぞれを充実させることで相乗効果を生むと実感しています。
これからの目標を教えてください。
実は方向性を探っているところです。ぼんやりとした目標はあるのですが、それを具体的にしてどのように進んでいくのか・・・を新たな学びにも挑戦しながら今までに学んだことを深め、実践していこうとしています。
あとは妊娠するまでやっていたフラメンコを復活させたいです。
サイトを覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
思い通りにいかないことも多いですが、あきらめずに考え挑戦し続けることで何とかなることもありました。
色んな方との出会い…パワーあふれるワーママに会うことでわたしもたくさんヒントをいただいていますので、まだお会いしていない方もすでにお会いしている方も改めて、これからもよろしくお願いいたします!
インタビューby 井本七瀬