今回紹介するのは、外資系の保険会社で管理職として活躍する只友さん。2人の女の子のママです。
今年4月に下のお子さんの育休から復帰、同時に上のお子さんが小学校に入学、そしてご主人の起業と一気にいろいろな転機が訪れました。
そんな怒涛の4月を終え、5月を迎えたところでインタビューさせていただきました。
ワーママというと、必ずといっていいほど「小1の壁」の問題が出てきますが、只友さんの場合にはそれをほとんど感じずに仕事が続けられているそうです。実は、そこにはご主人の起業が大きく関係しているんです!
お子さんの小学校入学で生じた学童問題、それを解決するべくご主人が始められた新しい形の「学童」とは?
ご自身について教えてください。
・氏名 : 只友 真理
・会社名 : アメリカンホーム医療・損害保険株式会社(アメリカンホーム・ダイレクト)
・職種 : 経営企画部 広報・CSR課 課長
・簡単な経歴 : 一橋大学商学部卒業後、外資系生命保険会社に入社し、代理店営業を約3年間経験後、現在の会社に転職。コーポレートマーケティング部で法人代理店営業を約6年間担当。その間長女を出産、1歳になるまで育児休暇を取得。復帰して2年半後に経営企画部に異動し、広報とCSRを担当。経営企画部内に広報・CSR課が設立され課長に昇進。同時に次女の妊娠が発覚し、出産後、9ヶ月になるまで育児休暇を取得、2014年4月1日に復帰。
・居住地 : 東京都
・ご自身の年齢 : 34歳
・お子様の年齢 : 6歳と0歳
・ワークスタイル : フルタイム(裁量労働制)
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
会社の動きを把握し、ニュースリリースを実施するよう各部門に働きかけ、積極的に実施しています。取材いただく際は、自ら対応するほか、取材対応者の選定や事前打ち合わせ、取材時の同席などを行います。CSR活動も積極的に実施しており、社内の検討委員会の運営と企画、調整、実施まで担当しています。当社主催の、日本一周「みんなのMAEMUKI駅伝」のような活動のフォローも行っています。
その他、Facebookページhttps://www.facebook.com/americanhomejapan の運営、ディスクロージャー資料の発行、決算発表、役員会議の運営、社内報の発行をはじめとした社内コミュニケーションも担当しています。
● 平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
6:00 起床・朝食
6:25 NHKのテレビ体操
6:40 自分の支度
7:00 家族起床、次女に授乳、長女と次女に朝食準備、長女の髪を結ぶ、長女と次女の準備のチェック
7:20 家を出る (夫が8:00に長女を小学校へ、9:00に次女を保育園へ連れて行く)
8:35 出社、業務開始
11:30 ランチ(主に会社の人と)
17:30 退社
18:30 次女を保育園にお迎え・帰宅・次女に授乳・夕食準備
19:00 夫と長女が夫の塾から一緒に帰宅、夕食
20:00 夫が次女を入浴させた後、ミルクを飲ませる
20:30 長女と入浴
21:00~22:00 長女と次女就寝
22:00 仕事のメールチェック・返信、長女の日記・宿題チェック、家事など
23:30~24:00 就寝
*長女は今年小学校1年生になり、小学校が終わった後は夫が立ち上げた塾にタクシー送迎で毎日通っています。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
1人目出産後、2人目で変化したことなどもあれば教えてください。
長女を出産した時は28歳でしたが、人生が変わりました。こんなに愛おしいものがこの世にあるものなのか、と夢中になってしまいました。娘を産んだことで自分に自信が付き、余裕も生まれました。仕事復帰した時には会社の人から“丸くなった”とよく言われました(笑)。
次女を産んだのはそれから6年後ですが、またその時の気持ちが蘇ってくるとともに、2人目ならではの子育てへの余裕もあり、育児休暇中は更に楽しむことができました。一人っ子だった長女がお姉ちゃんとして成長していく様子、お姉ちゃんに憧れてすくすく成長する次女の様子を見られたことは、また新しい経験となりました。
今年4月から仕事復帰されたということですが、2人の育児とお仕事の両立についてお聞かせください。やはり大変ですか?以前とどんな点が変わりましたか?また何か工夫している点はありますか?
次女に関しては、長女が通っていた、時間の延長などが可能な認証保育園に入れていることと、NPO法人フローレンスの100%保証の病児保育サービスに申し込んでいるため、長女の時よりはだいぶ両立が楽に感じられます。
問題は4月に小学校1年生に上がった長女でしたが、夫が会社を辞めて立ち上げた塾(学童)のおかげで、ほとんど小1の壁を感じずに過ごすことが出来ています。
長女の育児休暇中から家事のアウトソーシング化は徐々に進めており、食洗機、洗濯乾燥機、ルンバなどはもう当たり前だと思いますが、現在は、洗濯物を宅急便で送って洗って畳んで返してもらうサービスなども利用しています。最近はオイシックスのお料理セットも頼み始め、買い出しの手間を省いています。しかし部屋の片付けや掃除が行き届かないことが多いので、ハウスキーパーさんを週1日くらい頼もうと考えています。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
夫が会社を辞めて起業し、午前中に比較的余裕があるため、長女と次女の送りをやってもらっています。その他、食洗機のセットやゴミ捨てなどもやってくれています。
次女のお迎えと夕食準備、洗濯は私が実施しています。掃除はハウスキーパーさんの力を借りようと考えています。
最近ご主人が起業されたと伺いました。英語の学童ということですが、もう少し詳しく教えていただけますか?
正確に言うと“共働き家庭に優しい小学校1,2年生のための塾”です。小学校までタクシーが迎えに行き、塾に着いたらまず日記を書かせ、宿題を済ませておやつを食べさせます。その後、週2日は外国人ティーチャーが来て英会話のレッスンをし、レッスン後も一緒に遊んでくれます。週1日はスイミングスクールに連れて行きます。残り週2日は、小学校の授業より少し進んだ算数を教えます。
お迎えに来やすいよう駅前に開設していて、19時までは延長料金なしです。
ユーザーとしての感想ですが、英語に関しては、長女が通っていた保育園では外国人ティーチャーが常駐していたためリスニングはかなりできているものの、自分から英語で話す、単語ではなく文章を話すということはあまり出来ていませんでした。夫の塾では外国人ティーチャーやお友達と英会話のロールプレイングを週2日行っているので、だんだんと英会話が身についてきたと感じています。算数も楽しく学んでいるようで、よく私に問題を出してきます。また、塾のフォローのおかげで、小学校であったことや考えたことをきちんと親に報告してくれており、安心できています。これは夫の塾の教育方針が“子どもに考えさせる”というもので、「なぜ?」「どうして?」と常に聞くようにしているからのようです。
ご主人が事業を始められたのは、何か理由があるのでしょうか?また英語の学童を始めようと思ったきっかけは?
まず、長女が4月に小学校1年生になるにあたり、小学校併設の学童が18時までで、18時までに迎えに行けないと校門から出されると聞いて、悩みました。18時に迎えに行けない場合はファミリーサポートを頼んでくださいということでしたが、ファミリーサポートセンターに問い合わせたところ、1月下旬くらいからマッチングを始めるとのことでした。週5日分ファミリーサポートの方が見つかるかどうかが直前まで分からないのは不安でしたので、少し離れたところにある民間学童を見学に行きましたが、学童後の自宅までの送りがエリア対象外で、2駅離れたところで待ち合わせになると言われ、断念しました。
さらに、住んでいる区の方針で、学童保育と全児童放課後対策が統合されており、事実上学童機能が消滅していることを知るに至り、子供の放課後の環境に対して強い危機感を抱くようになりました。
そんな中、夫が「自分がやる」と言いだしたのです。
只友さんの仕事復帰とご主人の起業のタイミング、そしてお嬢さんの小学校入学が重なりましたが、この4月は大変ではなかったですか?
はい。この4月は大変でした!しかし、その準備期間はもっと大変でした。今は1ヶ月が過ぎ、家族全員がそれぞれ新しい環境に慣れてきてほっとしているところです。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
育児では・・・妹の誕生を待ち望んでいたはずの長女ですが、実際生まれてみると嫉妬することが多く、私は胃が痛くなることもありました。でも長女の保育園の卒園式で読み上げてくれた親への手紙で、「ママ、妹を産んでくれてありがとう。」と始まったときは、本当に嬉しくて泣きました。
仕事では・・・私の場合は子供が出来てからの方が、仕事がうまくいくようになりました。社内外の人とのコミュニケーションが以前と比べるとスムーズになりました。また初めての部下が出来たときは、部下を育てることは子育てと似ているなと思いました。
育児&仕事をしていて一番大変なことは?
育児では・・・子供が物心ついてからは特に、時間を取ってしっかり向き合っていかないといけないなと感じます。
仕事では・・・短時間で終わらせるためには、作業の効率化だけでは限界があり、人や組織を仕切っていくことが必要になってきます。効率的な進め方を考えたら、今あるやり方を思い切って変えていかなければなりません。
それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
一時的に他人からどう思われようとも、最終的に組織が効率化して感謝されればよいと考え、仕事を“がしがし”進めています(笑)。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児では・・・子ども達の豊かな人生
仕事では・・・価値を生み出すこと
これからの目標を教えてください。
育児では・・・引き続き、手探りで頑張っていきたいと思います。
仕事では・・・英語を使用することが増えたので、英語力をUpさせたいです。常に価値を生み出し、会社にとって必要な人間であり続けたいです。
サイトを覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
ワーキングマザーになったことで、色々なお仕事をしているワーキングマザーの友達がたくさんできました。ワーキングマザーの人脈は、心の内を打ち明けられる仲間であるだけでなく、仕事にプラスの影響ももたらしてくれています。これまで、ゴルフをやっている人達の人脈や、タバコを吸っている人達の人脈を羨ましいと思っていましたが、子どもが出来たことで自分にもそのような人脈ができたことは意外であり、とても喜ばしいことです。そして、このパワーママプロジェクトで出会ったママ広報2人と、今年1月に広報部会を立ち上げました!http://powermama.info/?p=853 メディアへのPRやメディアとの交流会を異業種で一緒にやっています。メンバーは随時募集中です。これからもよろしくお願いいたします!
インタビューby:柴田 広夢