今回ご紹介するのは人材サービスの営業職として活躍されている山口恵美さん。
取材させていただいた時はこの春出産予定の第2子がお腹に!大きなお腹を気遣いながら、クライアントへの打ち合わせや営業に回る日々を過ごしているそうです。
今回は第1子出産を経て周りとのコミュニケーションや捉え方が変化して、視野が広がった!というお話やご家族との協力体制についてお話を伺いました。
プロフィール
氏名:山口 恵美(やまぐち えみ)
会社名:株式会社 ワコールキャリアサービス
職種:教育・研修事業の営業
経歴:大学卒業後、旅行会社にて勤務し、営業から添乗までを経験。その後人材サービスの営業職として
株式会社ワコールキャリアサービスに転職し、1人目育休復帰後に教育・研修事業の営業部へ異動。現在2人目妊娠中。
居住地:京都
自身の年齢:35歳
子供の年齢:2歳10か月
ワークスタイル:9:00~17:30の月~金フルタイム勤務
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
営業職として、企業向けの社員教育プログラムや個人向けの公開セミナー等の企画立案、広報、実施運営を担当しています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
6:00 起床・朝食準備・自分の準備・夕食の仕込み
6:30 子どもを起こし、一緒に朝食
7:00 片づけ・子供の準備・保育所の準備
7:30 保育所に送る
9:00 仕事
18:00 退社。保育所にお迎え
18:30 夕食準備
19:00 子どもと夕食
19:30 片づけ・お風呂準備・洗濯物片づけ
20:00 子どもとお風呂
20:30 絵本読みながら寝かしつけ
21:00 就寝
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
人に頼ることができるようになったと思います。
以前は何でも自分でやらないと…と思っていたのですが、全部自分でやろうとすると結局どこかでしんどくなってきます。育児も仕事も人に任せられる部分は
罪悪感を感じずに思い切って任せてしまって感謝の気持ちを忘れない・お返しをきちんとする、ことが大切かなと思うようになりました。
任せられた方も嬉しそうにしてくれている?ように思います。
パートナーとの家事・育児の分担はどのようにされていますか?
7:3くらいで私が多く担当していると思います。以前は8:2くらいで担当していたので、今後もっと夫に担当してもらえるように奮闘中です。
家事・育児の分担量が変化するきっかけはあったのですか?
試行錯誤でようやく7:3までもってきた感じです。
夫は朝から深夜まで仕事で土日もほとんど仕事に出ていました。そんななか、育休中は寝ない、泣き止まない子どもとずっと二人っきりで、可愛いのですが
本当に気が狂うかと思いました。
私が職場復帰してからもその状況はほとんど変わらず。このままでは仕事を続けるのも、ましてや2人目なんて考えられないと危機を感じて「どうして私だけが
考え方や働き方を変えたりしなければならないのか?」とか「なぜあなたの仕事の比重はそこまで大きいままなのか?」と何度も訴えました。
育休前と別の部署で復帰をしたので、業務内容をイチから覚える苦労とかそもそも両立のペースを掴んでどこで手を抜いていいのかがわからなくて余裕が
無かったのだと思います。
夫からすると、出来る限りの事をしているのに「もっともっと」と責められているように感じる、全然認めてもらえない…と思っていたようです。
そこで訴える時の言葉を変えてみました。
「長時間労働が評価される時代ではなく、時間内でどれだけ生産性を上げられるかで勝負していく時代になると思うわ。なぜならば○○○」や「男性が育児に
参加する時間が長い方が子供の情緒が安定するらしい。この子見てると本当にわかるわ。あなたがいてくれる時の方が楽しそうやもん」とワーク・ライフバランス
や子育てに関連する記事を話題にしながら、ロジカルに説明したり「朝出る前に洗濯物だけは干していってもらえないかな?それだけで送りまでの時間が
すごく楽やし子供とゆっくり遊んであげられる時間も作れるし」と単に用件だけを伝えるのではなく「子どものために」といった理由も添えてお願いしたり…
時におだて時に脅し(笑)、多面的な情報を入れたり肯定的な言い方をすることによって相手に納得してもらったり自ら気持ちよく動いてもらえるように仕向けてます。
育児と仕事をしていてよかったと思うことは何ですか?
クライアントの方が「仕事も育児も頑張っていてすごいね」と褒めて下さること(笑)そして打ち合わせ時間等のご配慮を頂くことが多く大変感謝しています。
後は、育児も仕事もあることによって役割や視野が広がり、気持ちにメリハリがつけられることです。
具体的には2つあって、1つ目はうまくいかないことを受け入れて「ではどうするか」と考えられるようになったこと。
子供が生まれる前は、努力は必ず報われると思っていたし、思い通りに行くか行かないかは自分次第だと思っていました。でも妊娠・出産・育児を経て、
自分がどんなに頑張っても思い通りにいくとは限らない、 望むような結果が得られるとは限らないと知りました。
大切なのは上手くいかない時、望むような結果にならない時にそれを受け入れて理由を考え、それに対して何をどうできたらベターなのかを考えて
行動に移す。妊娠・出産・育児なんて、むしろ思い通りにいかないことの方が多いけど仕事でもそれは同じだと感じるので、この私生活での経験は
とても仕事に活かされていると思います。
2つ目は、妊娠・出産・育児を通して今まで全く知らない世界を知ることによって様々な価値観の人がいて、それぞれのおかれた場所で頑張って
いるのだと知ったこと。妊娠するまで、そもそも妊婦さんと話したこともないし、専業主婦の人とも話したこともないし子供を預けて働く人の気持ちや
立場なんて本当の意味ではわかっていなかったと思います。
仕事上キャリアカウンセリングをしていても、相手の欲しい言葉や気持ちに寄り添った言葉は掛けられていなかったです。
でも同じ立場を経験して、妊婦さんが何に困っているのか、専業主婦の人が何に充実感を感じ何に悩んでいるのか子供を預けて働く人がどうしたい
と思っているのか、自分の今まで知らなかった世界を知ることによって視野が広がり、相手の価値観を少しは認められるようになりました。
仕事に向き合うスタンスも人それぞれ違うんだ、じゃあ自分はどういうスタンスでいくのか?
自分とはスタンスが違っても、みんな頑張っているのは同じなんだと考えるようになったのも大きな変化だと思います。
育児と仕事をしていて一番大変なことは何ですか?またそのためにしている解決策はありますか?
自分が体調を崩した時や精神的に落ち込んでいる時でもゆっくり休めないことは心身共にしんどく感じます。疲れてくると悪いスパイラルにはまって
しまうので常日頃から心身ともに心地いい状態を保つための努力をしています。
育児と仕事でそれぞれ一番大事にしていることを教えてください。
育児ではなるべく子供のペースに合わせるようにしていることと、いつも笑顔で楽しそうなお母さんでいることを大事にしています。
そのために子供の言いたいことやりたいことを十分に聞くように心掛け、自分が心地良い状態を知っておいてその状態がなるべく保たれるように
しています。例えばすごく簡単なことですが、睡眠不足と空腹と1人時間がないことが自分のイライラのもとなので、まず家事よりも睡眠優先(子供と
一緒に寝る)、ランチは美味しいものをがっつり食べる(常に大盛り)、土日に夫にお願いして映画館に行き1人で映画を見たり、ラーメン食べたり
するくらいなのですが…少しの時間でも自分だけのペースで自由に行動する時間を作る!自分に力がないと誰かの役に立てないのと同じように
自分が幸せでないと誰かを幸せにできないなあと思っています。
また嫌なことがあっても発想を変えることは意識しています。
例えばとても感じの悪い人と出会っても最近は「この人も誰かの可愛い子供で誰かに慕われる親なんだなあ」と思うと不思議とイライラしない(笑)
あと、何かと腹の立つ上司に今まではイライラしていたのですが、「会社は社員に投資している。投資を回収する必要が会社にはある。
会社や上司は投資家で投資家が投資対象に文句を言うのは当たり前。株が暴落すれば自分のお金や時間が無駄になるのだから」と考えたら
なんだか口うるさい上司に対しても納得しました(笑)
そして仕事において時間制約があるからこそ生産性を上げ、成果を出すことを大事にしています。成果を出すことで会社に貢献できたりクライアント
に貢献できたりした時、自分のモチベーションも上がります。
これからの目標を教えてください。
まずは2人目が元気に生まれて、貴重な育休を充実したものにすること。
育休中には料理上手になって、短時間で美味しいものや美味しい保存食を作れるようになりたいです。
また会社員以外の自分の名刺を持てたらいいなと思ってます。
そのためにも自分の興味のあることを少し深堀りしてみようかなと思って何がしたいか、何が好きかをまさに今いろいろ考えています。
そして復帰後にさらにできることを広げ、高い成果を出すために自分を客観視し課題を克服していくことが目標です。
サイトを覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
直接お会いできることやお話することがなくても、それぞれいろんな環境や立場で働く母は頑張っているんだと思えるだけで自分も頑張れたりします。
勝手に「ありがとう」と言いたいです(笑)