今回のインタビューは、インターナショナルスクール(プリスクールから小学校)と、オーガニックカフェを経営する柾木史子(まさきふみこ)さん。ご自身の留学経験から「日本の英語教育を変えたい!」と考え、お子さんの誕生を機に起業。最初はビルの一室からはじめられたスクールも現在は都内で3校に、また昨年オープンされたオーガニックカフェは近隣のママの人気スポットになっています。
おだやかできらきらとした笑顔が印象的な柾木さん。家族への愛と、仕事へ情熱にあふれたインタビューです。
プロフィール
・氏名:柾木史子
・会社名:株式会社グローイング・トゥリーズ
・職種:代表取締役
・簡単な経歴:リポーター→結婚相談所開設→教育
・居住地:東京都中央区
・ご自身の年齢:44歳
・お子様の年齢:長男1998年、次男2002年、長女2004年
・ワークスタイル:フルタイム
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
教育施設3校とオーガニックカフェの運営をしています。
『Learning Tree』(英語のプリスクール、幼稚園、小学校、アフタースクール。木場・月島・西葛西校)
『Organic Café Lulu』(オーガニックカフェ)
『わが子を知的バイリンガルに育てる方法』(柾木さんの著作)
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
9:00 メールチェックや各校からの電話対応など
10:00 出社。どこへ出向くかはその時の予定によります
19:00 報告を受ける
19:30 ミーティング
21:00. 帰宅
お仕事を続けられてきた中で、結婚や出産のタイミングは理想通り(計画通り)でしたか?
結婚や出産に合わせて、仕事の職種やスケジュールを変化させてきました。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
働くなら、子育てにプラスになることをと考え、まずは自分の子どもをバイリンガルにする教育施設を立ち上げました。
商社勤務後、ご出産、退職、その後起業されたとのことですが、改めて起業の理由をお聞かせください。
バイリンガルに育てるにはお金がかかることを知り、欲しいものは自分で作ると一念発起しました。夫が商社に勤務していましたが、3年前に辞めて私の仕事を手伝ってくれるようになりました。
スクールを軌道に乗せるまでいろいろな困難があったかと存じます。直面された問題や困難、それぞれをどのように乗り越えられたかをお聞かせください。
教育は奥が深く、その都度、生徒のためにあったらより良いと思うものが出てくるので、それを実現するために、とにかく努力。授業内容、施設の充実、食へのこだわり、安全管理など、焦らずじっくり少しずつ、出来る範囲で進めてきました。小さな校舎しか借りられなかった時代に、内容や方針に賛同して、お子様を 通わせてくださった方には、本当に感謝しています。また、お給料が満足に出せなかった時代に、私の情熱を汲んでくれて、一緒に働いてくれた社員にも感謝です。
子育てとお仕事の両立にあたり、工夫していることはありますか?
まずは、夫に協力してもらうこと。自分のこうだったらいいなーと思う事を声に出して、可愛く(?)伝える。自分を心から愛してくれる人と結婚することが前提です。
次に、人にお願い出来ることはお願いする。お金はかかるかもしれませんが、心豊かに限られた時間を過ごすには、とても大切なこと。貯金などは考えず、子どもが手のかかる時は、どんどんお金を使って人の助けを得ることです。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
・育児では・・・ 「お母さんとお父さんの子どもに生まれて、僕たちはほんとにラッキーだよね、それじゃなかったら僕たちは日本にいながらここまでのバイリンガルにはなれなかった。」と事あるごとに感謝してくれます。
・ 仕事では・・・幼児教育の現場で子ども達の成長に携われることは、毎日嬉しい可愛いエピソードが沢山あり、本当にこの仕事をして良かったといつも癒されます。
さらに、年下の社員が、私に恋愛や結婚の人生の相談をしてくれて、私の意見をものすごく聞きたがってくれるのは、可愛いし、嬉しいし、大きな家族のような温かいものを会社に感じて幸せになります。
ご主人との家事・育児分担はどうしていますか?
自分のしたいことをする。例えば、私は朝ご飯を食べない主義なので、子ども達にも朝ご飯を食べさせなくちゃ、という意識が薄い。一方、夫は毎朝しっかりとご飯を食べる人なので、子ども達にもしっかり食べさせたいと思う、であれば、夫が朝ご飯を作る。
女性は、メイクなど出かける準備、生理、子どもを産んでおっぱいを飲ませるなど、男性よりも、日常の生活で時間とエネルギーを必要としています。その分、男性は家事や育児で自分が出来ることをして、助けてくれるべきだと思っていますので、ほとんどの家事は、私が忙しく夫の手が開いている時間に、夫がしてくれています。
育児&仕事をしていて一番大変なことは?
・育児では・・・ 子どもに、3人一緒ではなく、一対一で向き合う時間を作ること
・仕事では・・・ 和気あいあいだけでなく、しっかり一人一人社員を成長させるよう導くこと
それをどうやって解決していますか(しようとしていますか)?
子どもについては、時間やお金がないを言い訳にしない。週末3日間で子ども一人だけ連れて、夫と私と3人でロンドンに行き、その子が見たいミュージカルを見たり。一人一人の興味や価値観を大切にしてあげていると時間と体を使って示しています。
社員については、これからセミナーなどに一緒に出席しながら、考える機会を与えていきたいです。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
・育児では・・・ 愛を言葉に出す、言葉だけでなく、行動で示す。
・仕事では・・・ 上に同じ。
これからの目標を教えてください。
・育児では・・・ 中学3年生までに、家族の信じる最高の教育を与え、いろいろなものを見せて視野を広げ、家族の信じる価値観を植え付ける。高校生になったら、干渉しない。そうすることで、自分で考えさせ、堕落しても自分で這い上がらせる機会を与える。
・仕事では・・・太陽光発電を設置し、電気自動車を使用する。パワーステーションを作り、在校生の保護者の電気自動車をそこでチャージできるように環境をつくる。生ゴミを堆肥にし再利用するなど、持続可能な社会にするために必要なことを実践していく。
最後にメッセージをお願いします!
子育てにお金を使う。貯金はいらない。
仕事に時間を使う。志の違う友達はいらない。
夫に愛してもらう。愛のない夫は変える、もしくは替える。
インタビュー : 菅谷 さと子