今回ご紹介するのは、グローバル志向なママ&キッズのための情報サイトGlolea!を運営されていらっしゃる内海裕子さん。海外でのグローバル育児が話題になっている今、内海さんは、フリーランス時代にいち早く親子留学を体験し、その素晴らしさを多くの人に伝えたいと起業されました。ポジティブでバイタリティ溢れる内海さんと、プチ親子留学の魅力がたっぷりつまったインタビューです。
プロフィール
・氏名: 内海裕子
・会社名: 株式会社タイドハーツ
・役職名: 代表取締役・Glolea![グローリア]編集長
・居住地: 東京都世田谷区
・ご自身の年齢: 36歳
・お子様の年齢: 5歳
・ワークスタイル: フルタイム
・簡単な経歴:
大学卒業後、単身渡米。帰国後は、世界20カ国以上の人々とのシェアハウス生活をしながら、オールアバウトにて編集・プロデュースを担当するなどし、独立 ⇒ 独立後はフリーランスとして現在の朝活ムーブメントを牽引した「朝時間.jp」の創刊・編集長を務める ⇒ 30歳で結婚後、2009年出産 ⇒ 復帰後は、書籍の執筆活動の他、米国ポップコーンムーブメントの火付け役となったシカゴ生まれの「ギャレット ポップコーン ショップス」の日本初上陸原宿店オープンまでのプロモーション・マーケティングプランニング・Web戦略等に携わり、現在の国内における高級ポップコーン市場の開拓に寄与する。これまでの経験を省みる中で、今後のグローバル・コミュニケーション教育及び、ポジティブに世界をつなぐ人材育成の必要性を強く感じ、2014年4月、ちょっとグローバル志向なママ&キッズのための情報サイトGlolea![グローリア]をローンチ。
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
現在は、主にちょっとグローバル志向なママ&キッズのための情報サイトGlolea![グローリア]編集長として、編集・制作・プロモーション・営業…等オールラウンドに携わるとともに、アントレママ(アントレプレナー×ママ)として会社の経営をしています。
Glolea![グローリア]は、Global + Learning という言葉を掛けあわせたオリジナルの造語で『教育×子ども×世界×未来』というキーワードにピンとくるママ達をターゲットに、平日ほぼ毎日更新情報を発信しています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
5:00 起床、Evernoteに朝日記を書く、メール・FBチェック&返信
6:30 朝食の支度開始
7:00 朝食
8:00 保育園の支度
8:30 保育園送り
9:00 始業
18:00 終業→保育園へお迎え
19:00 夕食、お風呂タイム、就寝準備
20:30 絵本を読みながら寝かしつけ→息子と共に一緒に就寝
起業しようと思ったきっかけを教えてください。
独立後、フリーランスで仕事をしていたので「できればこのまま身軽なフリーランスで居続けたい」と思ってましたが、Glolea![グローリア]を立ち上げるにあたり、法人のお客様と会社同士のやりとりの必要性が出てきたため、起業するに至りました。
子育てしていると日本や世界の未来がどうなっていくのかと不安に感じることもありますが、「明日の世界が今よりももっと良い場所」になるよう波紋を世界中に拡げられるようなメディア作りを目指しています。
ご自身も数多くの親子留学を体験されていますが、親子留学のメリットを教えて下さい。
私自身、親子留学を通じて息子の世界の捉え方の変化を日々感じました。
先入観や偏見、差別心や固定概念がない幼少期。体験したことをそのまま「自分の一部として吸収」することができる幼少期や初等教育期に、多様な世界や本物に触れることの重要性が各所で言われています。1週間程度のプチ留学体験であっても、お子さんにとっても一生モノの体験になっていきます。帰国後も世界への興味、違うバックグラウンドを持つ人へのポジティブな想いが続いていきます。
そしてなによりママにとっても素晴らしい経験になります。
子どもと共に留学する醍醐味は、子どもと共に学校や地域にも関わる必要が出てくるため、これまで出会ったことのない価値観、言語、考え方、食べ物、風景、香り…様々な「違い」と出会う確率が圧倒的に増えることです。
短期間に集中して語学力の向上が叶うだけでなく、現地や世界各国に友達や仲間ができることで、留学後の語学力アップのモチベーションが続くことも嬉しいお土産。週末には、現地観光のアクティビティーを楽しめるので、旅の楽しみも味わうことも可能なので、一石何鳥も得られる良い経験だと思っています。
しかし「親子留学を良い経験に導く鍵」は、何と言ってもお子さんの気持ちの準備時間をしっかりとってあげることです。
「どこの国にいってみようか?」「どんなものを持っていく?」「現地ではみんなどんな言葉を話しているのだろう?」など会話をしながら、お子様の心の準備&日常的に使う言葉の準備を少なくとも2〜3ヶ月はとり、お子さんがワクワク楽しみにしてくれる心の準備ができれば、現地での滞在は親子で大満喫できる経験となるはずです!
内海さんおすすめのプチ親子留学スポットはどこですか?
ハワイ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、マルタ島、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、フィジー…など、実は短期間でも親子留学の受け入れをしてくれる国は世界中にあります。ぜひ、ご自身のココロが“ピン”とくる国を選んでいただければと思います!
中でも、注目度が急上昇中なのはアジア親子留学です。私が経験してきた国で行くと、フィリピンは本当におすすめです。
・日本との時差はたった1時間。距離も約4時間の近場の英語圏です。コスト的にも人気のマンツーマンレッスンが欧米圏と比べればリーズナブル!
・フィリピンの方々はアジアのラテンと言われるほどのとびきりの明るさで迎えてくれます。女性と子どもにやさしい国民性もあり、居心地が良いと感じる方が多いです。
親子留学ビギナーママのお試し親子留学のためにもピッタリの場所ではないかと思います。
また、フィリピンは今、まさに国が成長しようとしているエネルギーにあふれています。実は、男女平等度がアジアでダントツNo.1。女性の管理職比率アジアNo.1の国はフィリピンだということをご存知でしょうか(日本は残念ながらいずれも下位)。
女性が働く環境が整っているフィリピンで活躍する現地ワーキングママと、日比両国の子育てや女性の働き方について語る機会があると、日本の女性の生き方や働き方、働く環境について、考えさせられること多々のインパクトのある経験となるでしょう。
お仕事がかなり忙しい中で育児をしていくにあたり、何かご自身の中で注意していることはありますか?
「ハレの日」と「ケの日」のメリハリをつけることです。
お祝いの日、お祭りの日…など「ハレの日」には夜更かしも豪華なお食事も、ちょっとの食べ過ぎ飲み過ぎも豪快にパーッとやります。しかし、生活のベースとなる365日中のほとんどの日々の「ケの日」は慎ましく。普通の日を、ごく普通に穏やかに、シンプルに過ごすことを大切にする。そのメリハリを保つことがココロとカラダの健康の秘訣だと思います。健康でなければ何もできないですからね!
出産して、ご自身の内面で何が一番変わりましたか?
子どもが大人になる頃の未来、孫が大人になる頃の未来、ひ孫が大人になる頃の遠い未来が、子どもを持つことにより、以前よりも強く“ジブンゴト”として考えられるようになりました。
私達大人世代の決断や判断が次の世代にダイレクトに響いてくるのだな…と思うと、今まさに歴史をつくっている一人の担い手として、ものすごい責任があると感じています。
今まで、しっかり学びたいと思いつつ、機会を逃してきた「日本の歴史」に改めて強く興味を持ち学び直しています。過去の人々がどのような思いで、この日本を作り上げてきたかということを夫・息子も巻き込んで学ぶとともに、「次はどんな未来にしたい?」という話や、世界情勢についてのニュースを観ながら「どうしたら世界から争いがなくなるのだろう?」という話題を家族で日々対話しています。
ご主人との家事・育児の分担はどうされていますか?
お互い自営業の夫婦ということもあり、家事・育児がどちらかに偏らないように基本的には全ての役割を半分ずつ…「●●の担当は私」「●●の担当は僕」と、役割を決めて不公平感が出ないように務めています。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
「ママ、大好きよ〜!!」と、息子が大声で言ってくれる時は嬉し恥ずかし・・・でも嬉しい! です。特に、仕事を追えて保育園から帰ってきた息子とハグしながら「今日はどんな一日だった?」と、お互いの今日一日を振り返る時間は最高の時間です。
育児&仕事をしていて大変なことありますか?それは何ですか?
「とにかく時間がない!」ということでしょうか。特に、スタートアップ直後なので何もかもぜーんぶゼロから会社も仕事も作っている真っ最中なので、本当に時間の大切さを身にしみて感じます。独身時代も「時間がな〜い!」とよく言っていましたが、子どもがいるとその比ではありません。
それをどうやって解決していますか(していこうとしていますか)?
以前は、なんでも「楽しそう♪」という直感だけで全てのお仕事を引き受けていたのですが、さすがに、育児も並行して仕事をしていると全てが中途半端になってしまう…ということがようやくわかってきまして、やること、やらないこと、できること、できないことをしっかり線引きをするようにしはじめました。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児においては息子に「愛しているぞ〜!」と愛情を1000%注ぎこむことを大切にしています。実際に「愛してる〜! 大好き!!」と言葉でも言いますし、ハグの嵐が飛び交っています。また、褒めるときも褒めまくります。
私自身はこのような育てられ方はしていないのですが、アメリカ滞在時にお世話になったホストファミリーのママTaraの子育てや子どもとの触れ合い方に非常に感銘を受け共感し、Tara流の子育てを受け継いでいます。
いつか、息子が私を振り返った時に「僕はしっかり家族から愛されていた」という温かい記憶が残れば、私の子育ては一つ大成功だなと思います。
仕事で大切にしているのは、できるだけボールを抱え込んで悩み過ぎないということです。考えながら走る、走りながら考える…疲れたら休む、質素だけれどしみじみ美味しいと思えるごはんを毎日つくり食べる、そしてちゃんと寝る!できるだけ自分がゴキゲンでいられるように、心から好きな人達と、心から好きと思える仕事をして、それがより良い未来につながっているという実感を持ち続けられる仕事と機会を創造しつづけていけば、その仕事の仕方や方向性に間違いはないと思っています。
これからの目標を教えてください。
家族がずっと仲良く、心穏やかに暮らしていければいいなと思っています。
また、新しい価値観や文化や、そこに息づく人々との深く関わっていくことが大好きなので、生きている限りできるだけたくさんの国々の文化や人々に触れ、世界中(日本含む)の親愛なる友人達と良い関係を紡ぎ続けながら、大河の一滴のごとく、より良い世界を創りだす一人の担い手になることができればいいなと思います。
最後に、サイトをご覧の皆様にメッセージをお願いします!
難しい時代の渦中にいる私達ですが、多様で様々な文化背景を持つ世界中の人たちとポジティブにつながり、もっと素敵で平和な未来に向かって子どもたちと共に世界を学び続ける(=Glolea!する)ママ達とその想いが世界中にひろがっていけば嬉しいです。
世界とつながることは、自分とつながることだなといつも感じます。ひとたび海を渡ったり、日本にいるノンジャパニーズの人と対話すると必ず聞かれるのは「あなたはどういう人? どう考える?」「あなたの国ではどうなの?」ということ。自分の足元をしっかりと知る、学ぶ、伝えられるということがどれだけ大切かということを痛感します。
俗にいう“グローバル教育”という話題で一番に出てきがちなのが「英語どうする?」ですが、英語よりももっと大切なのは、「自分の中にある根っこはなにか?」を自分なりに探求し、自分の言葉で誠心誠意伝えられることなのではないかと思っています。また、合わせて、目の前に居る考えの違う相手への興味関心を持てる心…より良いコミュニケーションを築き、お互いの良い所を見つけあい、少しでも良いネクストステップのために手を携えていこうという心のあり方なのではないかと思います。
言葉が通じ合おうが合うまいが、ココロを裸にして付き合った時に「いいね!」と感じあえるお互いの人間力そのものが重要なのではないでしょうか。
子どもと共に人間力を上げていくこと、そんなことをこれからも楽しんでいくことができればと思います!
インタビュー by 宇田川
構成 by 井本&安原