今回ご紹介するのは、ワーキングマザーと企業をつなぐ会社、株式会社Warisを経営する米倉史夏さん。
「仕事も子育ても大切にしたいあなたへ」
「誰もが自分を生かして働ける世の中に」
という事業コンセプトは、このサイトを見ている多くの方々に共感を得るのではないでしょうか。
この方にしてこの事業あり!と、柔らかなお人柄そのままのインタビューです。
プロフィール
・氏名:米倉史夏
・会社名:株志会社Waris
・職種:代表取締役(共同代表)
・簡単な経歴:新卒で国際協力銀行→ボストンコンサルティンググループにて製薬業界のリサーチアナリスト→リクルートで新規事業立上げや事業企画業務→株式会社Waris設立
・居住地:東京都
・ご自身の年齢:38歳
・お子様の年齢:4歳
・ワークスタイル:時間短縮勤務の代表取締役
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
株式会社Warisという会社を女性3人で共同経営をしています。
Warisでは、ワークライフバランスもとりつつ、経験を活かしながらプロフェッショナルとして仕事をしていきたいハイスキルワーキングマザーを対象に、週3日勤務や在宅勤務などを交えたフレキシブルなお仕事をご紹介するサービスを展開しています。
経営は3人で分担しており、私は主に、
アライアンスや経営管理全般を担当しています。
経営管理業務以外にも、ベンチャー企業なので、全員で助け合いながら事業運営をしており、弊社にご登録される方の面談、お客様への営業訪問、ご登録者と企業とのマッチング業務、サービス開発など幅広く関わっています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
4:30 起床 家事少しと新聞チェック
5:00 朝のメールチェック+資料作成などの静かな時間にやりたい業務
7:00 家族起床 自分の身支度をしながら家族の朝ごはんづくり、息子の保育園用意など
8:15 夫と息子を見送り、少し家事/後片付け
8:30 デスクワーク開始
11:00 午後のアポのために外出
11:30 お客様や知人などと情報交換ランチ
13:00 お客様訪問、ご登録者との面会など社外の方とのアポイントメントや社内会議
17:30 退社
18:15 保育園にお迎え
18:45 夕ご飯の準備
19:30 息子と夕飯
20:30 お風呂 息子とコミュニケーションの時間
21:00 寝るまでの身支度
21:30 絵本を読みながら寝かしつけ
22:00 就寝
旦那様との育児家事分担などはどうされていますか?
分担をしているのは唯一、朝の保育園送りは夫、保育園お迎えは私、という点のみ。
あとは、家事の分担はしていません。気づいたほうがやるというのがわが家のスタイル。
このため、結果として家事はほぼ、私が主担当ですが(笑)、掃除・洗濯・食器洗いなど気づいたことは、夫は何でも手伝ってくれます。
以前は「分担」をしていましたが、誰が何を担当すると決めることで責任を押し付けあって、けんかにつながってうまくいかず・・でした。
友人に「分担しない方がいい」と聞き、それが今はうまくいっています!
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うHappyなエピソードを教えてください。
息子との夕飯時に、
今日あった出来事を、ふたりで話すひとときは、とても幸せを感じます。
日中、仕事で慌ただしい時間を過ごした後に、夜は、大好きな人と、その日にあった出来事を話しながら、ゆったりとした時間を過ごすのが、ささやかですが、毎日の楽しみです。
子どもがいなかった頃は、帰宅後も、仕事をひきずっていましたが、今は、保育園お迎え後は、きっちり頭を切りかえられるようになりました。
このメリハリは、仕事をしているワーママならではだなと、日々感じています。
上記以外で、起業される前と、起業されてから、ご家族とのかかわり合いが変化した部分はありますか?
起業をすると、土日に仕事が入ることもありますし、平日の夜に会食やセミナーに出かけなければならないことも増えました。 会社員時代よりも、家族との時間を仕事に使わなければならないことが増えたんですよね。
息子に「今日は一緒に寝られなくてごめんね」と言わざるを得ないこともありますし、夜のセミナーに行ったり、土日に一時預かりへ預けて仕事へ行ったりすることが頻発した頃は、「この状態は息子にどんな影響があるのかな?」と思い、悩みました。
でも、家族の時間の一部を仕事に使わなければならないことは、今は会社にとっては必要なことだと割り切ることで、自分の中での葛藤には一区切りをつけました。(永遠に続くことでない、と。)
また、やむを得ないとき以外は、「平日の夜と、土日は仕事をしない」という自分ルールをつくりました。
「家族と一緒にいる時は、自分の100%の時間を家族のために使う」と決めてからは、時折家族との時間が仕事に取られたとしても、子どもも私も気持ちのバランスが取れているように思います。
育児&仕事の両立の上で一番大変なことは何ですか?
まずは、「時間のやりくり」です。どうやって大量の業務を、時短勤務の中で成果を出していくか、ということはいつも考えています。
あとは、会社の代表として湧き上がってくる課題に悩んだり葛藤したりすることが多い中、家に帰ったら母親として安定した状態でいたいという、「自分の心のメンテナンス」をどうするかという点ですね。
それをどうやって解決していますか?もしくは、解決していこうとしていますか?
時間のやりくりについては、
「仕事をする時間を決める」ということですね。平日の朝と日中しか使えないというルールのなかで何とか仕事を終わらせる。時間を決めたことで時短の創意工夫を常に考えるようになりました。
心のメンテナンスについては、
定期的に「ママメンテナンスデー」をつくるようにして、リフレッシュすることを心がけています。仕事、育児、家事、全部から離れて自由に一人で丸一日時間が使える日です。
いて、無理をするとストレスをためてしまうタイプです。
そうならないように、自由な日をつくり、その日は、友人と箱根など、日常から離れたところに行くなどして気分転換を思いっきりしています。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
育児では、こどもの「興味」を大事にすること。「やっちゃダメ」をいうのは死ぬかもしれない危険性があるときと、他人に多大なる迷惑がかかりそうなときだけです(笑)。
「何かしたい」という気持ちが芽生えていたらそれを見守るようにしています。
仕事では、日々向き合うのは、ご登録者の女性、クライアント、そして仕事仲間。「人」と密接に関わるお仕事をしているので、コミュニケーションを丁寧に取ることを大事にしています。あとは、人の出会いやご縁を大切にしています。
最後にメッセージをお願いします!
以前は、育児と仕事を両立する中で、悩むことが多かったように思います。
自分よりもっと頑張っている人を見て、「真似しなければならない」と思ったり、
周囲から「こうすべき」と言われたら、それに振り回されてしまったり・・・。
あるとき、先輩ママから子育てと仕事の両立は「決めると楽よ」と言われたことがありました。
「決める」=「自分スタイルを決める」ということだったのですが、
「決めたら楽になる」は、本当でした!
私の場合、「今の私にとっては最優先は子ども」と決めていて、何か判断に迷った時は、その軸に照らし合わせて考えます。
「平日日中のみしか仕事をしない」というルールも、育児の仕方も、「自分らしい育児と仕事の両立のやりかた」として決めてからは、周囲に何か言われてもぶれなくなり、以前のように他人と比べて迷うことがなくなりました。
「決めて、それを信じる」 。
それで、すごく楽になりましたし、仕事も育児も圧倒的に楽しくなりました。
「ほんの一時しか関われない育児」、そして「今の年齢だからこそ楽しめる仕事」――その両方を楽しめるママさんがこれからもたくさん増えて、イキイキ&キラキラした女性が社会に増えたら素敵だなと、心からそう思います!
インタビューby高村