今回のパワーママは、沖縄民謡の歌手として活躍中の高良絵美さん。生まれ育った神奈川から沖縄へ単身移住して約10年。沖縄民謡の歌手という夢を実現させ、結婚、出産も経験しました。ママ業とステージの両立は苦労も多いそうですが、ご家族の協力もあって、沖縄で“自分らしい育児と仕事”を実践されています。
プロフィール
・氏名:高良 絵美 (仕事名:金子えみ、ニックネーム:Eimee)
・フリーランス http://www.eimee.info/
・職種:歌手
・簡単な経歴:アパレル販売→病院受付、検査業務→沖縄単身移住→沖縄民謡歌手
・居住地:沖縄県
・ご自身の年齢:33歳 (1980年生まれ)
・お子様の年齢:1歳5ヶ月 (2012 年生まれ)、2014年8月第二子出産予定
・ワークスタイル:時間帯、期間共に不定期
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
クライアントさんの発注内容を元に、沖縄民謡やポップスのライブを構成〜演奏しています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
起床~朝食作り、朝食〜(できれば稽古)〜昼食作り、昼食〜掃除、洗濯〜お昼寝〜子供おやつタイム〜夕食作り、夕食〜ライブ会場へ(主人もライブ出演予定の場合は、子供を預けに主人の母のお家へ)
7:00起床
8:00朝食
9:00お掃除、お洗濯
11:00お稽古
13:00昼食
14:00お昼寝
15:00おやつ
16:00お買い物
17:00夜ご飯の準備(
18:00出発~ばぁばのお家に子供を預けます。
19:00現場入り
19:30ライブスタート
23:30あがり~子供おむかえ
24:00帰宅~就寝
絵美さんは生まれも育ちも神奈川ということですが、 そもそも沖縄移住を決意されたのはどうしてだったんでしょうか?
沖縄古典音楽を神奈川の大和市で習っていて、
一週間の滞在中に地元の人たちとの交流から、
コンクール合格を盾に、親を説得しました。
沖縄で歌手を続けながら結婚、 出産されることに不安や迷いはありませんでしたか?
自分の親から遠く離れて暮らしているので、不安はありましたが、
沖縄で子育てしたい、と思っていました。
文化も風習も違うけれど、内地人(ないちゃー。本土出身の人)
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
育児が一番優先のライフワークになりました。『家族が一番』、なので主人の家族も家も心から大切に思えるようになりました。子供との時間が、幸せです。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
・育児では・・・ママの三線、パパのギターに合わせてよく、唄い踊ります。なるべくライブも見せて、音楽に触れさせています。代わりのきかない仕事なので、さみしい想いをさせてしまっている事も多いけど、出かけるときにはぐずらないでバイバイ、してくれます。パパがよく遊んでくれることも手伝って、子供も応援してくれているように感じます。
・仕事では・・・育児の精神的な疲れや閉鎖感から解放されます。ステージの間の休憩時間が、とても大切な自分の時間です。唄う事も含めて、リフレッシュできるから。
本土から沖縄へ家族旅行を楽しみに来ているママさんたちと、毎日の様にお会いします。子供ちゃんたちをだっこしたり、おかあさんといっしょのお唄を唄ったりして遊んだり、ママさんたちと育児話をしたりして、日本中のママとお友達になることができました。実際育児をしていないと解り合えない気持ちがあります。
ご主人との家事・育児分担はどうしていますか?
基本的には私が家事をして、主人は気づいたときに手伝いをしてくれます。仕事が不定期なので、育児の分担はお互い臨機応変です。家事は気分でする主人も、育児はすすんで何でもしてくれます。
歌手としてステージに立たれるにあたり、夜のステージも多いと聞きましたがお子さんはその間どうしていますか?また、沖縄を中心に全国をまわられるということですが、そのときはどうしていますか?
パパがよく育児をしてくれます。パパもお仕事が別で入っているとき、パパも一緒にステージに立つときには、義母にお願いしています。
県外でのお仕事は、関東地方の時は実家に預けています。関東以外の時は、母に駆けつけてもらっています。孫と三代で旅行できる、と母も喜んでくれています。
主人の母、私の両親、家族には感謝のきもちでいっぱいです。
沖縄での保育園事情についても教えていただければと思います。(首都圏では待機児童問題が深刻ですが、沖縄ではいかがですか?保育園探しなどでの苦労があれば・・・)
私たちの住む浦添市は、県庁所在地で沖縄のビジネスの中心である那覇市のベッドタウンとして人気があり、働くママさんがとても多い地域です。保育園の預かり状況にもよりますが、6ヶ月未満の赤ちゃんも預けて復業するママさんがとても多いです。沖縄全体の風潮として、子供をとても大切にし、子だくさんのお家が多いので(4人兄弟〜も珍しくありません)少子化など感じた事はないくらいです。なので、保育園に関しては全く足りていません。
うちは不規則なお仕事時間なので、預かってもらえればお昼の時間帯のお仕事を増やして、生活スタイルを変えていきたいと思っていますが、待機児童になって1年になります。
認可外保育園も空き待ちの状況です。
育児&仕事をしていて一番大変なことは?それをどうやって解決していますか?
・育児では・・・ノンストップなところ。仕事でいくら遅くに帰っても、子供が起きる時間は決まっているので、休む時間がないと辛いです。
本当に辛いときには主人に丸投げしています。回復したら、主人にも自分の時間をとってもらっています。
・仕事では・・・稽古をする時間が取れない時は、パフォーマンスに対して自信が持てず、人前にでるのが精神的に辛い時があります。
ステージ前の準備をしっかりして、自信が持てるようにこころがけています。子供と遊びながらストレッチをしたり、発声練習の気持ちで思い切り子供と唄ったり。育児の時間には無駄なものなんてないですね。
育児と仕事、それぞれで一番大事にしていることは?
・育児では・・・笑顔を忘れず、スキンシップをとること。一人でやらないこと。離れて住む両親と電話やメールで頻繁にコミュニケーションをとる事。
・仕事では・・・育児を言い訳にしない事。
これからの目標を教えてください。
・育児では・・・今年、二人目の赤ちゃんが産まれます。お腹の赤ちゃんの為に、自分の為に体を大切に、そして常にハッピーな気持ちでいられるように心がける。お兄ちゃんになる息子の複雑な気持ちも見過ごさないように。そして、安産を目指します。
・仕事では・・・実演家として常に勉強していきますが、これからの若手を育てる活動をしていきたいです。唄、三線、胡弓の指導や活躍の場の提供の実現を目指しています。
サイトをご覧の皆様(ワーママ仲間)にメッセージをお願いします!
育児って、気苦労を含めたら本当に大変なことです。でも、ママにしかわからない、ならないと分からない素晴らしい感動がありますよね。
子供って本当に素晴らしい奇跡のかたまりです。
仕事は人や社会や家計をを支える大切な要素です。どちらも完璧を求めると苦しい。だから、人と自分を比べる事をしないで自分らしい育児とお仕事を楽しんで欲しいです。
私は単身沖縄の異文化社会の中、この島の人たちや文化を尊敬して教えてもらい、仲間にしてもらうことで10年間生きてきました。生まれ育った環境とのギャップに苦しみ、人をうらやみ悩んだ時期もありました。けれど、大好きな唄を自分なりに唄っていく事で仲間や家族に恵まれました。沖縄姓ではない、旧姓での活動をあえて変える事も考えてはいません。私はわたし。子供にもいろいろ悩む時期が来ると思いますが、人と自分を比べる事なく、出会った人たちを尊敬する事で、柔軟にたくさんの経験を吸収してもらいたいと思います。
自分を評価し、認めて、また明日からも頑張りましょうね!ママは偉い!
最後にこのサイトを育児、お仕事をされて忙しい中、運営するみなさんにエールを。。。頑張ってください。ありがとうございました。
インタビューby:柴田 広夢