今回ご紹介するのは日本で知らない人はいないかも?というくらい、おなじみのロングセラー菓子「ビスコ」のマーケティングを担当されている宮崎友恵さん。
「仕事と生活を<両立している>というより<融合している>という状態」と言う宮崎さんがどのように融合させておられるのか、についてお話を伺いました。
プロフィール
名前: 宮崎友恵(みやざき ともえ)
会社名:江崎グリコ株式会社
職種:マーケティング
簡単な経歴:大学卒業後、総合電器メーカー、食品メーカー、外資系企業を経て、2013年江崎グリコ入社。
4歳の娘を育てながら、現在「ビスコ」ブランドのマーケティング担当として従事。
居住地:大阪
ご自身の年齢:36歳
お子様の年齢:4歳(と、お腹の中に一人)
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
ビスコのマーケティング担当として、ブランド戦略から、商品戦略、販促戦略、プロモーション戦略、販売戦略など、
お客様にどう認知してもらい、商品を届け、ファンになってもらうかを日々考えています。
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
5:00 起床。朝・晩ごはんづくり、部屋掃除、余った時間で本読み。
7:00 子どもを起こして一緒にご飯&お出かけ準備
8:00 自宅を出る(子どもはほぼ主人が送ります)。
8:40 出社。
18:00 退社。
18:30 保育園お迎え
~21:30 ごろまで子どもと一緒に食事、お風呂、ドリル、本読み。
22:00 子どもと一緒に寝落ち。
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
すべて計画通りにはいかない、一人では進められないということが理解できるようになりました。
結婚後も子どもが生まれるまでは自分中心で生きてきましたが、子どもが生まれてくることで
生活の中心が子どもに移り、初めて自分以外の存在を中心にした生活になったんです。
また、そうやって自分から主をずらすことで、時間をかけてでも相手の気持ちを考えて
コミュニケーションをとる重要性もやっと感じることができました。
それに、誰かに頼りながら物事を進めていく重要さがわかりました。自分だけでずっと抱え込む
のではなく、不完全でもレスポンスを早くして関係する方々と共有しながら協力を得て進めて
いくことで結果的に早く物事が進む…これは仕事の進め方にも活かされています。
パートナーとの家事・育児の分担はどのようにされていますか?
主人は私以上に忙しい&家事をほとんど担当しません(主人の家庭内担当は財務・会計全般です。)
私も家事全般が苦手ということもあり、家事の分担については話し合いもしたことがありますが、
主人の性格・性質も理解しているので、家事分担で揉めるくらいなら…と、「外注」を活用することに
しています。家事家電はフルラインナップで揃え、外部業者にお掃除をお願いしたりとしています。
そうやって自由に使える時間が増えることで主人や子どもと触れあう時間を作っています。
それと、同じマンションに部屋を購入し、私の母に引っ越してきてもらってベビーシッターも定期的に
お願いしています。母も働いていて、趣味も多いのでお互いのスケジュールを考慮しながら1ヶ月単位で
お願いする日を予め相談しています。
最初は実母だからと特にルールも決めずにお願いしていたのですが、数日やってみて馴れ合いになって
うまくいかなくなるかも…と感じることがあってきちんと話し合ってルールを決めることにしました。
これも仕事のやり方と同じです。仲良くやるには、役割の明確化と権限移譲は絶対です。
私は残業対応もできることで思いきり仕事ができるし、定期的に母に会えるので、母の体調などもすぐに
わかることがとても良いです。同居でなく近居なのでお互いストレスもかからないため、非常にいい距離感
で暮らしています。
また母が娘に対して接するシーンを見ていると、わたしも小さい頃こんな風に育てられてきたんだ…と
自分のルーツを発見することもあり、とても新鮮です。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
やはり、今グリコでビスコを担当していること、大好きなマーケティングが思いっきりできていることです!
娘は結構強い食物アレルギーを持っていて、まだ該当食品については完全除去しています。
2歳ごろまでは何度もアナフィラキシーショックになり、救急車で運ばれました。
アレルギー除去食はおいしいと言えるものが決して多くはない中、娘が「おいしい!」と笑顔で食べた
お菓子がグリコのとある商品でした。安全・安心して、おいしいものが食べられる幸せ…これは食べ物に
関して何も問題を持ったことのない私では今まで感じることができなかったことで、娘を通じて初めて
知りました。また「おいしさと健康」というスローガンを掲げ、様々な商品を取り扱っていることが社員に
なる前から素晴らしいなと思っていたら、その後偶然にも会社の一員となることができました。
今ビスコという子供から大人まで安心して食べられるロングセラー菓子を担当しています。
3歳までの食物アレルギー第一位である卵を入れておらず、アレルギーがあるお子さんでも安心して
おいしく食べられるように…といったおいしさと健康の両方を追求するために「商品をより良くするため
には?」はもちろん「ビスコを通じて楽しさや喜びを分かち合うこと機会が増やせないか?」ということも
日々考えています。
今後、ビス コを、日本の、世界のビスケットとして、私が感じたようなおいしくて安心して食べられる幸せ
を一人でも多くの方に届けたいという想いがあり、その想いをカタチにするためのマーケティングに
携われていること自体がhappyなことです。担当になってからパッケージに付いているビスコ坊やが
自分の子供のように思えてきて、もっと社会で愛される存在になるためにはどんな風に育てていけば
いいのだろう…と仕事でも子育てをしているようで、仕事なのか自分の人生でやりたいことなのか…
もうよくわかりませんが(笑)、全部が繋がっている気がします。
育児と仕事をしていて一番大変なことは何ですか?またそのためにしている解決策はありますか?
一番なのは、子どもの成長。4歳にもなると、心も複雑になってきているので、どう向き合っていくべきか
悩むことが多いです。しかし、悩んでいても進まないので、マーケティングと同じくゴールは何か?現状
はどうなっているか?課題は何か?課題解決に向けて優先すべきことは?整理しながらも、うまくいか
ないことも多いながらも、真正面からぶつかるようにしています。仕事も一緒ですね。思い込みで進め
ない。ファクトベースで判断し、物事を解決していこうという姿勢で立ち向かいます。
育児と仕事でそれぞれ一番大事にしていることを教えてください。
まずは「周りに感謝すること」。子ども産むまではこの発想は皆無に近かったです。
自分がこうやって好きなことを好きなだけできているのは、周りの方に支えていただき、共に進むことが
できているからこそ。仕事でもマーケティングの仕事は社内外の関係者とのプロジェクトを遂行してこそ、
消費者に届けられるものだと思います。
そして「想いを持つ」。想いを持つことで、仕事も育児も本気になれるし、本気が伝わると思います。
アツいとか、まっすぐとか、大好き(笑)。
これからの目標を教えてください。
今二人目がおなかにいますので(6月出産予定)、まず無事出産すること。
そして、また産休明け、会社のスローガンである「おいしさと健康」に基づいた、世の中を変えられるような
マーケティングを実践することです。
育休中には、今後のキャリア形成のためにも、アカウンティングを学びなおしたいと思います。
そして、「二人の子どもを大人にすること(これ重要)。」と「旦那さんとボチボチ楽しむこと。」です。私生活
はあまり頑張りません(笑)。ボチボチ日々楽しいことが一番の望みです。
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