今回のインタビューは、ニューヨーク在住ライターの公文紫都さん!
ご主人とご結婚後、NYに行かれてからそのご活躍やライフスタイルを眺めては、いつかお話を伺いたいと思っていた公文さん。以前から、しなやかで柔らかさがありながらも、キリッとした佇まいで独特のオーラ(といったら失礼?笑)のあった公文さんですが、より、ご自分らしく肩の力が抜けて毎日を楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきました。570gという体重で生まれた娘さんのこと、17歳年上のご主人のこと、そしてNYライフについて伺いました!(千田)
プロフィール
・氏名:公文 紫都(関 紫都)
・職種:ライター
・経歴:1986年1月、東京生まれ。青山学院大学文学部卒業後、IT関連企業、通販・EC(Eコマース)業界紙記者を経て2012年に独立。以来フリーライター としてIT、EC関連サービスを中心に取材する。2014年、結婚を機に渡米。NYに拠点を移す。現在は米国のIT、EC関連サービスのリサーチや体験レポートの執筆、翻訳などを行う。著書に、『20代からの独立論(前編)』『20代からの独立論(後編)』(インプレスR&D)がある。ブログ 『Purple and the City』で、体重570gで誕生した娘の育児記録を更新中。
・居住地:米国・ニューヨーク
・ご自身の年齢 :30歳 (1986年1月生まれ)
・お子様の年齢 :1歳(2015年8月生まれ)
・ワークスタイル:フリーランス
現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。
フリーライターとして、米国のIT、EC関連サービスのリサーチや体験レポートの執筆、翻訳などを行っています。出産前は、米国内のイベント取材や人物インタビューなども手がけていました。(仕事実績はこちらから)
平日1日のスケジュールを簡単に教えてください。
8:00 起床、娘に投薬、朝食
9:00 投薬、主人見送り、家事・育児全般、メールチェック
11:00 娘の食事
12:00 昼食
13:00 仕事
14:00 通院、訪問セラピーへの対応など
15:00 娘の食事、投薬
16:00 投薬
18:00 娘をお風呂へ
19:00 娘の食事
20:00 夕食
22:00 シャワー
23:00 娘の食事
23:30 オンライン英会話
24:00 投薬、ブログ更新、読書、趣味
26:00 就寝
出産して、ご自身の内面では何が一番変わりましたか?
切迫早産による緊急入院後、妊娠23週で出産し、 子どもをNICU(新生児集中治療室)に預け……と出産を境に生活が一変しました。娘は6ヶ月の入院を経て無事退院できましたが、今もまだ色々と健康上の問題を抱えているので、定期的な通院や、毎日のようにある訪問セラピーへの対応など慌ただしい毎日を送っています。
仕事に関しては、今は日中1時間以内で終えられる仕事に限定していますが、もう少し状況が落ち着いたらまた仕事量を増やす予定です。
ワーママとして育児&仕事をしていて良かった~!と思うhappyなエピソードを教えてください!
書くことが大好きでライターになったので、私にとって原稿執筆も、趣味で続けているブログの更新も至福の時間です(もちろん仕事の場合は、そうも言ってられないこともたくさんありますが……笑)。こういう「自分だけの時間」があるからこそ、より「母としての時間」も楽しめている気がします。
私の中にある「母」「妻」「ライター」「NYで暮らす日本人」「30歳の女性」の5つの顔を行ったり来たりしていると、良い意味で逃げ道ができ、「母だからこうじゃなきゃ」とか、「フリーランスなんだからもっと仕事しなきゃ」、「せっかくNYにいるんだから……」という“しがらみ”から解放されます。
出産するまではそれができず、「20代だけどしっかりものの良い妻で仕事には困らず、NYに来てもたくさんの友だちに囲まれて楽しく暮らしています!」という、”理想の自分”にとらわれるあまり、どんどんそれと乖離して苦しくなった時期もありました。
でも不妊治療を経てやっとの思いで授かった子どもを予定日より4ヶ月早く出産し、自分の力ではどうすることもできない「限界」を知ったことで、考え方が180度変わりました。今は、その時々で自分が一番居心地のいいよう5つの顔を行ったり来たり、時にはどれもオフにして”なんでもない自分”でいる時間も作り、気楽に過ごしています。
肩の力が抜けたら交友関係もやりたいことも広がったので、今が一番人生を楽しめている気がします。
育児&仕事をしていて大変なことはありましたか?それは何ですか?
本当は男女の双子を出産したのですが、残念ながら息子は生後13日で亡くなってしまいました。娘もしばらく危険な状態が続き、息子を亡くした悲しみと、娘も失うかもしれない恐怖で気が狂いそうな中、仕事を続けるのは正直大変でした。でも少なくとも原稿を書いている間は悲しいことを考えずにいられたので、今振り返れば、無理してでも仕事を続けてきて良かったと思います。
苦しい状況の中で、どうやってやる気を出していましたか?
「1日最低これだけの仕事をこなす」「1ヶ月でこれだけ稼ぐ」
今は1日の仕事の時間を1時間以内にしていますが、
2年半ニューヨークで生活されている公文さん。 公文さん視点から見た「 ニューヨークってぶっちゃけこんなところ」 というお話をお聞かせください!
もっと人にドライな街かと思っていましたが、
あとは日本と違い、
ということは、ニューヨークはママにとって生活しやすい?
とっても生活しやすいです。
ご主人とは17歳差とのこと。年の差結婚、いかがですか??
私の両親も17歳差だからか、
特に息子が亡くなった直後、私は気が動転していたので、
きっとこの記事を読んでくれているであろう主人に、「
育児と仕事、それぞれで大事にしていることは?
両方とも共通していて、とにかく楽しむこと。
娘は肺と心臓に問題があるので日常的に酸素吸入器を付け、
仕事も同じです。目が見えない娘にとって、
案外、一度原稿から離れると、「あ! あそこはこういう風に書こう!」と頭が整理され、
それに泣いている理由は、
これからの目標を教えてください!
今までは、ビジネス関連の取材や執筆ばかり手がけてきましたが、「生と死」を強く意識する出産を経て、私にしかできない仕事もあるのではないかと感じるようになりました。今後機会があれば、私と同じようにお子さんを亡くされた方にお話をを伺ってみたいです。そしてその記事が少しでもその方や、同じ状況にいるお母さん方の救いになればと願っています。
また個人的な活動としては、以前から興味があった小説執筆を始めました。こちらも「生と死」、そして「愛」をテーマにしたものが中心です。ただ暗いだけのストーリーは私の目指すところとは違うので、読み終わった後にニッコリと幸せな気持ちになれる物語をたくさん作っていきたいと思います。小説はこちらで公開しています。
最後にメッセージをお願いします!
娘の育児記録をブログで綴っています。もし良かったら読んでみてください。
全ての女性が輝く世界になるよう、私も活字を通してできることをやっていきます! 一緒に頑張りましょう!!!
インタビュー : 千田 絵美